観たアニメ2021秋_前編
夏の締めくくりをずいぶん先延ばししていた分、秋はサクサク振り返ります。ただ何と言っても鑑賞本数が多かった。当初は10本観られればいいかな…くらいの気持ちでスタートしたはずが、終わってみれば新作17本+遡り1本の計18本でした。その割にノルマを抱える感覚はなく、概ね楽しんで観ていた気がします。
異世界食堂2+異世界食堂
よかったなああ。
現代で死亡→異世界へ転生、といういわゆる異世界転生ものは星の数ほど存在しますが、この作品は、魔族にエルフに剣士と言った人々が私たちの世界にある食堂と繋がり「土曜の日には異世界食堂へ!」と足しげく通うグルメもの。向こう側の人々から見た現代が「異世界」なのか!と気づいて膝を打ちました。
カレーにエビフライにチョコレートパフェ…と、出てくる料理は私たちにとって馴染みのメニューばかりですが、それらを食べてゼロから新鮮にリアクション&食レポする異世界の方々が微笑ましい。そして料理がおいしそう。
店主&店がどうして異世界と繋がったのか、という根本が、途中でチラッと明かされる塩梅も好みでした。1を追った勢いのまま2に突入して、毎週ほっこりしていました。
86 -エイティシックス- 第2クール
夏アニメその3でも触れた作品の第2クールです。
1クールの最後で境界線を越え、未知のエリアへと繰り出した彼らがたどり着いた先とそこでの扱われ方、そして…というお話の本筋も追ってはいました。ただそれ以上にこの作品は私にとっての「映像が楽しみで待ちきれない」枠だったなあと思います。
相変わらず、映像と音楽が素晴らしかった。兵器もよく動くき爆発も派手、人間の細かな表情も印象に残りました。
秋クールはテーマ曲が脳内で再生される作品が特に多かった印象ですが、amazarashiの「境界線」が今期のオープニング大賞でした。作品世界を象徴する大好きな映像と、タイトルが出るタイミングにしびれた。
第2クールのOP、EDは第1クール以上に刺さってしまいました。エンディングのリーガルリリー「アルケミラ」も、話が進むにつれて作品との一体度が増してゆく不思議な曲。毎話異なる映像も楽しみで飛ばせなかった。
王様ランキング
1話を「ほーほーこんな雰囲気かー」と眺めていたけど、2話以降は「そんなことってある!?」の連続。絵柄とタイトル、見た目と言動と裏腹、そして自分の感情、その全部がひっくり返されました。冬クールも引き続き観ているので多くは語りませんが、ほんとうに凄い作品。続きが気になりすぎて原作に手を出せていません。
King Gnuのオープニング「BOY」もよかったですね。ここではyamaが歌うエンディング「Oz.」を貼ります。MVもアニメとリンクして沁みる。
ブルーピリオド
現在進行形で不意を突かれ揺さぶられっぱなしの、大好きな原作です。
仲間とつるんで渋谷でオールしつつも人当たりと成績はよい不良優等生・矢口八虎(やとら)が、ひょんなことから初めての目標を見つけて美術にぶつかっていくお話。
派手なアニメーションはなかったものの「描く」シーンと美術を大切に扱う姿勢は伝わってきました。
展開としても「まあ、そこで終わりますよね…」というところで一区切りついているので、何はともあれ原作を勧めたいです。キメゴマもいいけど、登場人物が何気なく発したふとした一言がぐっさぐさ刺さります。
アニメのOP&EDも作る人の苦しみとひたむきさを描いていてよかったのだけど、ここではブルーピリオド&アルフォートとのコラボ企画から生まれたYOASOBI「群青」を紹介させてください。毎回歌詞を噛み締めてしまう。紅白もよかったなあ。
吸血鬼すぐ死ぬ
ライトに観られそうだと手を伸ばしたところ、本当に頭空っぽで楽しめた作品。ギャグとハイテンション、太めの線に安定したアニメーション。そしてすぐ死ぬ吸血鬼。「すなーー!」が残響となって頭にこびりつきました。
2期の制作も決まったそうです。きっとまた観ちゃうんだろうな。
月とライカと吸血姫(ノスフェラトゥ)
吸血鬼ものが目立った秋クールにおいて、吸血鬼が飛行士訓練を重ねて宇宙を目指すという設定が意外で追ってしまった。派手なアクションやサスペンスは少なく、基本的には淡々とした雰囲気で進みますが、訓練を通じてヴァンパイア・イリナと青年レフが少しずつ距離を縮める様子がじっくり描かれていてよかったです。これも意外とほっこり枠だった。
ヴィジュアルプリズン
アイドリッシュセブンのおかげで、こうした音楽ものに躊躇なく手を伸ばせるようになったなあと感じます。これは吸血鬼×ヴィジュアル系のバトルもの。ヴィジュアル系と言いつつ演奏はバックバンドにお任せのアイドルユニット形式でした。突然始まる歌唱シーンも何だか微笑ましい。ストーリーはさらっと終わってしまった感があるけど、オープニング曲が頭に残ったので貼っておきます。O★Zの「残酷シャングリラ」。
takt op.(タクトオーパス)Destiny
音楽に反応して街を襲う怪物「D2」に怯え、人々が音楽を遠ざけて暮らす世界。D2を倒しながらニューヨークを目指す3人の少年少女のロードムービーです。
クラシック音楽が根底に流れる企画だけあって、音楽の聴きごたえがあった。アニメーションもよく動きます。アクションシーンと些細な動きのメリハリが楽しかった。ストーリーや世界観などを探り探り観た感じですが、やけに気になるところで終わったなと調べてみると、今年配信されるRPGの前日譚だったことが判明。そうだったのか!
中締め
ひとまず半分、楽しんで観た作品を中心に振り返りました。総じて見応えがあったなあという感想。後編はさらにサクサク進める予定です。
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