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【ウルトラ・ラーニング】勉強法以前の心構え

NewsPicksアプリで、こちらの「ウルトラ・ラーニング」の記事を読みました。曰く

どんな種類のスキルの習得にも使える「ウルトラ・ラーニング」という勉強法が話題だ。このノウハウを体系化したスコット・H・ヤングは、「入学しないまま、MIT4年分のカリキュラムを1年でマスター」「3ヵ月ごとに外国語を習得」「写実的なデッサンが30日で描けるようになる」などのプロジェクトで知られ、TEDにも複数回登場し、世界の勉強法マニアたちを騒然とさせた。

というものすごい勉強法なのだそうです。

直感的にこれは詳しく知りたいと思いました。先ほどのダイヤモンド・オンラインの記事は抜粋とのことで、なんとなく不十分というか今一つ本質が分かりにくいように感じられたのでKindleで書籍を購入しました。

本書はまず、(アマゾンの一部のレビューにあるように)無駄に長いところがあります。筆者自身の体験や筆者の「ウルトラ・ラーニング」を実践した人のエピソードで権威付けする前振りの部分が分量がかなりあります。それ以降の話も科学的な研究・調査に基づいたものではなく実体験ベースなので、再現性はあまり高くないように思いました。

そのことは本文中でも触れられていて、過去に「ウルトラ・ラーニング」に挑戦した人たちについてこのように書かれています。

途中で脱落した人もいれば、仕事や生活との両立が難しくなった(あるいは当初考えていたほどには熱心ではなかった)人もいた。
[…]
幸運に恵まれて、はるか遠くまで行ける道を選べることもある。しかしウルトラ・ラーニングでは、失敗した場合でもかなりのスキルを身につけられることが多い。
(「第3章 | ウルトラ・ラーナーになる方法」より)

そう断った上で、ウルトラ・ラーニングとは詳細に決まり切った手順ではなく、いくつかの普遍的な原則の上に成り立つものだとしています。その原則とはウルトラ・ラーニングを実践して大きな結果を出せた人を観察していて見出した共通点といったところでしょう。

それで第4章以降でようやくその手法・原則が具体的に説明されるようになります。見出しだけ抜粋すると次の通りです。

原則1 メタ学習−最初に地図を描く
原則2 集中−ナイフを研ぎ澄ます
原則3 直接性−一直線に進む
原則4 基礎練習−弱点を突く
原則5 回想−学ぶためにテストする
原則6 フィードバック−パンチから逃げない
原則7 保持−穴の開いたバケツに水を入れない
原則8 直感−構築を始める前に深掘りする
原則9 実験−安全地帯の外に出て探求する

その内容は記事か書籍を参照するとして、ここではそれ以前の心構えのようなことについて書きます。上記の9つの「原則」の詳細に入る前のところにこう書かれています。

 そして原則や戦術の範囲を超えた、より広い「ウルトラ・ラーニング精神」とでも呼ぶべきものがある。それは自分の学習に自分が責任を持つことだ。自分で何を学ぶか、どう学ぶかを決め、自分で計画を立てるのである。自分が責任者であり、結果に対する最終的な責任を負うのだ。その精神でウルトラ・ラーニングに取り組むのであれば先ほどの原則を厳格なルールではなく、柔軟なガイドラインとして受け入れるべきだ。
(「第3章 | ウルトラ・ラーナーになる方法」より)

やはりこれなのだなと思いました。誰かにやらされているとか、何となく勉強してみようと思ったといった生半可な気持ちではどのみち短期間でたくさんのことを学ぶことはできなくて、ウルトラ・ラーニングはそれを簡単にしてしまう魔法のようなものではない、そう言いたいのだと解釈しました。

自分はこれを学ぼう、いつまでにこの目標を達成しようと決心してその結果に責任を負うつもりにならなければ、いくら賢い勉強方法を取り入れたところで大成しませんよと、そういうことではないでしょうか。的外れな評価を書いた人はここを見落としているように思います。

本書は昨日読み始めたばかりでまだ途中ですが、今日のうちにこのことは書いておこうと思いました。独学といえばこのような記事も読んだことがありますが、こちらでも同様ですね。

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