強いメンタルを作るACTの個人的な要点
強いメンタルと聞くと大木のような決して倒れないメンタルを想像する人は多いと思うけど、実際は決して倒れない大木のようなメンタルよりも、倒れた後にすぐに復活する竹や柳のようなメンタルのほうが結構大事なわけです。
大木はなかなか折れないけど、一度折れてしまうと元には戻らない。一方、竹や柳はどんな強風でも風を受け流して強く生えています。大木のようにびくともしないわけではないが、しなりながら強風を受け流す。結果、折れにくい。
で、そんなメンタルをかなえてくれるのはACT。名著はラスハリス先生の幸福になりたければ幸福になろうとしてはいけないですね。
この本、素晴らしいんだけどACT自体が現代人からすると一回で理解できる内容じゃないんで個人的にポイントだったことを復習のために書きます。
まずACTってのはアクセプタンス・コミットメント・セラピーの略で通称アクト。
感情や思考をあるがまま、差し出されたまま受け取り、そこに干渉しないのが基本スタイル。
不安感や緊張感に弱い人ほど、この不安感や緊張感を追い払おうとしがちで、その追い払おうとする行為がかえって感情の増幅を呼ぶんですが、ACTではこれがいい感じに克服できるトレーニングが豊富で個人的には一番効果を感じた心理療法。
ポイントは、どんな不快な感情、思考でも心から差し出されたまま受け取ること。
ACTにおいて思考や感情というのは、言葉の羅列でしかない。どんな思考が出ても、あくまで言葉の羅列。思考とは、無限に物語を製造する物語製造機だ。という感じ。
その物語に様々な感情がくっついて脳に現れるわけだけど、これにいちいち引っ張られることで二次感情、二次思考が出る。
簡単に言えば、最初に浮かんだ思考につられて、どんどん話が膨らんでいくのが人間の脳。
で、ACTはこれをうまく切り離して、あるがまま、浮かんだままにする。
「私は負け犬だ」という思考に襲われても、「本当に負け犬かもしれない、、、」と、負け犬なのかどうかを検討するのではなく、
「私は負け犬かもしれない」、、、と、言う思考を私は持っているんだなあ」
と、あくまで干渉せず、そう思ったということだけを受け入れる。
これを脱フュージョンというんですが、浮かんだものに触れずに受け入れるほうがかえって落ち着きが速いのは、シロクマのリバウンド効果でもよく言われてる話。
これに慣れてくると、思考や感情は本当にその時々でいろんなことを言っていて、あくまで、そう言ってる、そう感じてるだけなんだなと体感でわかるわけです。
で、大事なのはあくまで容認するだけ。仮に感情や思考が消えなくても、消えないこと自体も受け入れる。消そうと躍起になっていたなら、消そうと躍起になっていたんだなあ。。。と、それもまた容認する。
これを繰り返してるうちに、思考や感情と格闘する時間がどんどん減っていく。
結果、思考や感情が浮かんでも、すぐに脱フュージョンして、本当の意味でそれを変える行動に時間を注げる。
てのが、このテクニックの強いところでしたなあ。
自分もまだ練習中ですが、確かに不安感には強くなり始めてます。というか、感情と格闘する時間がかなり減ってきた。その時間を、行動に充てるんで結果的に不安の原因の改善にもなると。
大雑把な説明ですが、気になる人は一応リンク張っておきます。
この手の本は、読むものではなく試すものなので、気になったらぜひ。