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【第3回 第2編】インドとの出会い

【第3回 第1編】イトバナシができるまで では
伊達さんの留学からビジネスコンテスト優勝、起業までのお話をお届けしました。
第2編では、ビジネスコンテスト優勝後のお話、それから「なぜインドに行くようになったのか」について学部生の頃、高校生の頃と遡りながら追っていきます。

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ービジネスコンテスト優勝で賞金をいただいたとのことでしたが、そのおかげでイトバナシができたのでしょうか。

賞金として50万円をいただいたんですが、その金額では在庫を作れないので最初にサンプルを1着ずつ10点くらい作って展示して受注会のようにしました。先にお客様から商品を予約していただきお金を頂いて、予約を受けたものを作ってお届けするという形です。これはもう最初のお客様に感謝でしかないです。本当に。
これを最初の1年間ずっと繰り返してちょっとずつ利益を残して、今は売上で次の作品の在庫まで作れるようになりました。最初は完全にオーダー制…受注生産で、これをもとに大学院修士2年の時に復学してから1年間は小さい展示会を何回かやっていました。
そうやって展示会をやっていたら応援をしてくださる方も増えるし、 所属研究室の先生も「あなたのやりたいことをやりなさい」と後押ししてくださって、家族も寛容で。周りからあんまり反対をされることなく卒業の時期が迫ったので、「このまま続けようか」と思い、今に至ります。
家族からの影響はとても大きいですね。うちの両親はすっごく服好きなんです。アパレル関係ではないんですが、洋服タンスが多い家でした。母は服好きだから服に関わる仕事をするのもとても好きみたいで、五條ショップでの店頭販売を手伝ってくれます。

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<五條ショップの店長に就任された伊達さんのお母さん>
(写真撮影:松山晴香)

ー大学院より前、それまでの学部の頃についても詳しく聞きたいです。

大学1年生の春休みにスタディツアーを利用して初めてインドに行きました。2011年のことで、3.11 をインドから見たんです。それがとても衝撃的で、インドの人たちがすごく心配してくれましたがその時は何もできませんでした。帰国してから「つながり隊」という東北復興支援の学生団体に入りました。その「つながり隊」は今ある学生団体「OPERATIONつながり」の前身です。
当時、留学生も団体に入って手伝ってくれていました。インド人やネパール人とペアになって瓦礫撤去作業をするなかで海外と親交のある人たちと仲良くなり、IDECの人が「学生主体でインドのワークキャンプもやろうよ」と声をかけてくれたので一緒にワークキャンプを始めました。その当時は周りにいる先輩たちの影響を受けて活動していましたね。
私ね、学部のころ学科の友達がほんと少なかったんです。あ、別に喧嘩していたとかじゃなくて(笑)
心理学専攻で20人くらいのコースだったんですが、海外に興味があって一緒に盛り上がることはあまりできなかったんです。インドのことを話しても「へぇ〜なんかすごいね。」で終わっちゃう感じはちょっと寂しくて、そうした内容の話は学科外の人と話すことが多かったように思います。

—海外の話に食いついてくれる人がいなかったんですね。

そうですね。「いいじゃん!じゃあ一緒にこういうのやろうよ!」と話にのってくれるのはIDECの人や「OPERATIONつながり」のメンバーだったので、その人たちと過ごす時間が長くなっていきました。学部生の時にインドに4,5回行き、そのご縁もあって留学が結構スムーズにスタートできたと思います。

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—大学1年生でスタディツアーに行ったということは、大学入学前から留学したい気持ちや海外志向があったのでしょうか。

それはもっと過去の話、高校生の時になりますね。高校1年の時に学校のプログラムで1ヶ月間だけオーストラリアに留学させていただきました。当時は初めての海外で「オーストラリアに行く」ってだけでウキウキしちゃって、せっかくのホームステイだったのに全然コミュニケーションが取れなかったんです。当たり前なんですが、「喋らないとコミュニケーションが取れないんだな」と痛感して悔しかったです。それでいて実家のある場所はすごく田舎だったから「もっといろんな世界を自分の目で見てみよう」という野心ができていたのかもしれません。
それで広島大学に入り、「START」という新入生向けの留学プログラムのベトナム行きに応募しました。でも、選考に落ちてしまったんです。「START」は留学経験のない人から優先してもらえる制度だったんですが、オーストラリアに留学したことを面接でうっかり喋ってしまったのが原因かなと思います。それがすごく悔しくて。負けず嫌いなのかもしれません(笑)
そこから「ベトナムよりもっと日本人のいないところに行きたいな。でも、せっかく行くんだったらもう一回行きたくなるような魅力ある国がいいな、予算的に考えるとアジアがいいな。」と思いました。それで[アジア もう一度行きたい国]とネット検索すると絶対にインドが上位に来るんですね。それを見てインドに行くことを決意しました。行きたいとは思ったものの一人では怖かったので、民間の会社がやっているスタディツアーを調べて参加しました。

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—刺繍との出会いはその時だったのでしょうか?

いえ、刺繍との出会いは大学院の時の留学がいちばん印象的でした。
それまでもインドで布生地には触れていたんですが、刺繍が好きでやっていこうと思ったのは結構遅かったです。
大学に入ってはじめからやりたいことが決まっていたわけではなく、いろんな事に挑戦していました。
震災支援にインド旅行、ファッションサークルにも所属して勉強は心理学…。
バイトもたくさん掛け持ちしました。家庭教師や飲食店、保育園の延長保育、ネットカフェなど…通算10個くらいですね(笑)
「自分は何になりたいんだろう」って大学生の悩みとしてありがちなんですが、当時の自分もめちゃくちゃ感じていました。多動な時間を過ごしていましたね。

ーそうなんですか!バイトもたくさん。伊達さんにも将来を迷われていた時があったのは意外でした。学生含めチャレンジする人へのメッセージも後ほどお願いしたいです。
(第3編へつづく)

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第2編では、なぜインドに行くようになったのかをお届けしました。
第3編では、会社名「イトバナシ」の由来、ブランドitobanashiに込められた想いについてお届けします。

【第3回 第3編】【第3回 第4編】は明日公開いたします!(12/12)

<【第3回 第1編】イトバナシができるまで

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〈itobanashiのYouTube動画〉

【ビジコンってどうなの?経験者が語ります】
伊達さんが学生向けのビジネスコンテストに参加した時のことを語っています。「ビジコンってなに?」「参加してみたいけどどんな感じかわからなくて不安…」という方、起業以外でも新しいことにチャレンジしたい方にオススメしたい動画です。

itobanashiのHP: https://itobanashi.com/

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松山晴香
【魅力発掘家】として、様々な"魅力"を発掘中です。 コトバにすることで発掘したものに磨きをかけ、記事を通してより広く届けることでさらなる魅力へとつながってほしいなと思っています。