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『天使の翼』第11章(104)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 シャルルは、わたしの心配をよそに、どんどん推論を進めた。少佐は、一体これをどう受け止めるだろう。シャルルが頭の冴えを見せることに対して、もう既に芽生えているかも知れない警戒感に赤信号がともるのか、それとも、物分かりの良い聞き手だと話に弾みがついて、ついつい余計なことまでしゃべってしまうのか……
 はたして、少佐は――
 「的を射た指摘ですな。実は、デビルの精の科学的検証は、ギルドによって禁じられています……まるで聖薬みたいですが――」
 わたしの心配は、杞憂だったか……
 「極秘の調査がなされたことがあるのですね」
 少佐は、頷いた。
 「先ほど、私は、寿命が十年延びる、と言いました――」
 皆、ローラを含めて、次に少佐が何を言い出すのかと身を乗り出した。地元のローラでさえ興味津々だった。少佐は、この件に関する当局のオーソリティー、取り締まり……情報統制の責任者なのか?

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