本場に海外進出するには何が必要か?
日経電子版の記事【1億通りのカレー「インドでも勝算」 ココイチ社長
ナゴヤの名企業 新戦国時代 第3部 外食(4)】は、カレーの本場インドに海外進出を図るココイチのチャレンジに関するリポートです。外食産業が海外の本場に進出することについては、「いきなり!ステーキ」のような事例もあり、直感的には大きな壁を想像してしまいますが、どのような施策が検討されているのでしょうか?
そこで、まず、記事から一連の施策を整理してみると――
▶本場への海外進出戦略
(1)基本的には日本と同じ商品で、自社の強みを活用する。
(2)宗教上の理由によるベジタリアンにも対応する。
(3)チキンやマトンを導入し、選択肢の多さを武器にする。
(4)インドにはトッピングを選ぶカレーは存在しないとされ、既存の
ものとは別の食べ物として売り出す。
(5)最初は富裕層をターゲットにし、消費者をつかんでいく。
(6)親子で店を訪れてくれるような幅広い層のファンを時間をかけて作り
多店舗展開の基礎にする。
このような施策から浮かび上がってくる本場進出のポイントは――
▶本場への海外進出のポイント
(1)現地と全く同じものではなく、自社の良さ・強みを生かして
差異化した商品を、全く別の新しい食べ物として提供する。
(2)トッピングなど選択肢の多さで、食のカスタマイゼーションの潮流
に乗る。
(3)宗教上のベジタリアンなど現地の社会に寄り添う。
(4)最初は富裕層をターゲットにするなど、最初から的を広げ過ぎない。
(5)親子二代にわたって来店してくれるようなコアなファンづくりに
力を入れ、多店舗化のポテンシャルとする。