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コ・クリエーション(価値共創)のエコシステム

 日経電子版の記事【アマゾンの「Day1」 お試し利用の感想、革新の糧に
先読みウェブワールド】と【のび~るパンを発売 ローソン、高校生と共同開発】は、全く違う分野の異なるアプローチによるものですが、共に、商品の開発に消費者が関与するコ・クリエーションに関するリポートです。



 消費者一人ひとりが各々の体験価値を追求するコト消費の時代に、細分化されるスモールマスな市場を見極め、ユーザーのインサイトに肉薄したイノベーティブなプロダクトを開発するにはどうすれば良いのか

 ――従来通りの手法で、あくまでマスな市場をターゲットにしていて良いのか?……それでは、プロダクトの焦点がぼやけてしまわないだろうか?

 ――アンケートなどを通して、地道に消費者の声を集め続けるべきだろうか?……はたして、アンケートに消費者の真の声が現れるものだろうか?……一歩進めて、ファンクラブ、ユーザーコミュニティーを活用すれば、よりインサイトに迫れるかも知れない……

 ――それとも、最良の消費者とも言われるマーケター自身が、自身の感性とスキルを磨いて、消費者になり切った洞察の中からイノベーションの種が見い出されるのだろうか?



 記事の内容は、上記のいずれとも異なる、消費者自身が積極的に商品の開発過程に関与し、その気付きとアイデアを吸い上げる仕組み=コ・クリエーションのエコシステムを恒常的に構築することの重要性を示唆している、と考えられます。――①消費者にとって、自身の気付き・アイデアが商品に採用されるかも知れないという、真剣度・リアル度は、消費者自身曖昧にしか感じていなかったインサイトを発掘する契機となり、また、②消費者と熟練のマーケターがタッグを組むことは、最強のチームへと繋がるポテンシャルを秘めているとも考えられます。

 そして、このように消費者がプロダクトの開発に関与する傾向は、3Dプリンティングなどのテクノロジーの進化によって実現できることの幅を広げつつあるカスタマイゼーションの潮流とも相まって、ある種の『プロシューマー(生産消費者)』の時代へと、経済の進路が舵を切りつつある兆候なのかも知れません。



#COMEMO #NIKKEI

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