『フレキシブル・シンキング』~柔軟な発想が生むイノベーション~
日経電子版の記事【駆除対象のウニ、キャベツで養殖し食卓へ 小田原市漁協】は、本来はウニの食べ物ではないキャベツなどで養殖する、という柔軟な発想、まさに『フレキシブル・シンキング』の好例だと思います。
柔軟な発想が欠かせないイノベーション、でも、どうやって『フレキシブルシンキング』を実現すればいいのか?――この記事でリポートされる事例は、格好のケーススタディーになりそうです――
▶キャベツでウニを養殖する
(第1ステップ)ウニを巡る実態は・・・・・・
●高級食材だが、上質なものが獲れる浜は少ない。
●大部分は、「磯焼け」の原因で、食べられる身も小さい。
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(第2ステップ)ウニを巡る現状は・・・・・・
●海の砂漠化を防ぐため、駆除対象でもある。
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(第3ステップ)『思考の分岐点』・・・・・・
●『思考停止』もったいなくもあるが、仕方ない。
●『フレキシブルシンキング』海藻ではなくキャベツで養殖したら!?
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(第4ステップ)広がる可能性・・・・・・
●地域ごとに、特徴のあるエサを与えて養殖すれば、特産品になる。
●『獲るだけの漁業』から『育てる漁業』へ。
●さらには『6次産業化』も。
ともすれば「海の嫌われ者」と勝手に人間が決め付けてしまいがちなウニを、『現状』という名の『思考の分岐点』で『思考停止』しているのではなく、『フレキシブルシンキング』で「キャベツを食べさせる」と発想したことで、可能性が大きく広がったと言えます。
『現状』は、あくまで『思考の分岐点』であり、そこで『思考停止』することなく『フレキシブルシンキング』のエンジンを回転させることが、イノベーションの出発点なのかも知れません。
(追記:『フレキシブルシンキング』については、下記の拙稿でも考察しています。)