かけっこ練習ノート – 足首力と競り合い
9月29日(木)
今日は過去最多(?)の21人が参加してくれました。
うち、6年生が14人。
練習中も、ありすぎなほど活気がありました。
今日も6年生と4年生以下の2つのグループに分けて練習しました。
どちらのグループにも、最初に「足首力」についてお話をしました。
「足首力」
小さい頃から足の速い子がいます。
そのような子を観察してみると、前足部で接地していることがわかります。
これができる子と、踵から接地する子、または前足部から接地はするけども足をちょこちょこ小さく動かして走る子は何が違うのでしょう。
これは、ずっと興味ある疑問でした。
最近、それは足首の力ではないかと思うようになりました。
具体的にはふくらはぎの筋力です。
通常、短距離で注目される筋肉はハムストリングスだったり、腸腰筋だったりします。
でも、ある一定程度の筋力がつくまでは、特に小学生くらいまでは、実はふくらはぎの筋肉がクリティカルなんじゃないかと思います。
「つま先で接地すると速く走れるよ」
よく、そんな事を耳にします。
でも、僕は以下の理由からこの言い方をしません。
足首力が足りないと?
足首力がまだ弱い選手が、前足部で接地して走ろうとしたと仮定します。
この場合、弾んで落ちてきた全体重を足首が支え切れず、前足部のあとに踵もついてしまいます。
いわゆる、つぶれたような接地になります。
人間の体は賢くて、自分の足首が体重を支え切れないことを自覚している場合、つぶれるのを恐れて本能的に踵から接地をしようとします。
そちらの方が安定しているし、足首に負担が少ないからです。
これが、足首力のある子とそうでない子で、走り方が違ってくる理由だと思います。
足首力がついてくると?
一方で、足首力がついてくると、前足部で接地してから足が離れるまでの間、ずっと足首を固定して体を支え続けられます。
すると、接地するのは前足部だけですし、足が固いバネのように働くため、接地時間がとても短くなるのです。
ジャンプ系トレーニングの目的
長々と話してしまいました。
結局何が言いたいかというと、いつも繰り返し行っているジャンプ系トレーニングの目的を理解してほしいということです。
ジャンプ系のトレーニングで足首力を鍛えたその先には、接地しても足首の角度が変わらない状態がある、ということです。
このように手段と目的を理解して、ドリルやトレーニングをすることがとても大切だと思っていますので、今日はよりつっこんだ話をしました。
その後、いつものようにドリルをしっかり行いました。
「競る」練習
さらに、運動会が1カ月後に迫っていることもあり、力の似た者同士で一緒に走り、競る練習をしました。
いつもの練習では、他人を気にせず自分の走りに集中できるように、一人ずつ走ります。
ですが、今日は相手がいる中でも力を発揮するという練習です。
特に6年生たちがこの練習を楽しんで、何度も自主的に走っていました。
「競争」は遊びの一部なんですね。