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3月22日(水)第一回 蝶花楼桃花独演会 桃花の季節

貫いち「しの字嫌い」


※最近、「しの字嫌い」が流行っているのか?この人も三三師に習ったか?

桃花「ナースコール」


※弟弟子の「てるちゃん」がいかにすっとこどっこいであるかを物語る。
 桃花師自身のしくじりバナシも披露する。兄弟子の橘家圓太郎師と改札口で待ち合わせをしていた。圓太郎師、怒りながらやって来て、

圓太郎「おまえ、ふざけんじゃねえぞ」
桃花(当時は春風亭ぽっぽ)「何か粗相を致しましたか?」
圓太郎「お前の顔はダッチワイフみたいなんだよ!」
桃花「ダッチワイフみたいな顔で申し訳ございません」(土下座)

 本題は三遊亭白鳥御作。
 前半は婦長と新米ナース・ミドリちゃんの会話から成る。しっかり者の婦長とすっとこどっこいなミドリちゃんの「かみあわなさ」が面白い。コーヒーを検尿カップに入れるなど、奇想天外なミドリちゃんの行動に爆笑。
 後半は糖尿病患者の吉田さんとミドリちゃんのやり取り。軽いボケから、ちょい無理のある展開に至る白鳥師ならではの新作を桃花師、見事にやりきった。

ー仲入りー

桃花「ピーチボーイ」


※師匠の小朝師の作ったお話。
 古典落語の「桃太郎」の改作。寝かせようとする父親となかなか寝ない金坊の攻防戦。生意気で機転の効く金坊のこねる屁理屈がおかしい。

「『可愛い子には旅をさせよ』って、逆に言えば、『ブスは自宅待機』って事だよね?」

 サゲは従来と同じ。

桃花「転宅」


※「お客様を盗りこもう」
 という意味で泥棒の話はおめでたいお噺である。

 「黒板塀に見越しの松 表札を見ると女名前てえと、言わずと知れたお妾さんの家でございます」

という、おなじみの出だし。
 妾宅に忍び込んだ泥棒が勝手に酒やごちそうを飲み食いするおかしな場面。
 泥棒がお菊の手練手管に乗って、メロメロになる場面。
 次の日泥棒がノコノコとやってきてタバコ屋に夕べの一部始終とその後のストーリーを聞かされる場面。
 かなり緻密に構成された噺である。
 泥棒がお菊との新婚生活を妄想する場面。ここが桃花師の真骨頂であろう。

 桜とともにプリンセス・モモカが咲き誇った夜だった。
 

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