【ワインの記録】PMG, 2018, La Terrasse d’Elise
概要
生産地:フランス・ラングドック地方(IGP de l'Hérault)
生産者:le domaine la Terrasse d'Elise
ヴィンテージ:2018年
品種:Niellucciu 100%
価格:38スイスフラン
開けた日:2023年3月20日
外観
深みのあるルビーレッドで縁の部分はガーネットのような赤みがある。粘性は高め。
香り
アニスのような甘さを感じるスパイスのニュアンスが初めに来て、ラスベリー、カシス、ブラックチェリー、かすかに杉のような爽やかな香り。抜栓して2日目の最後の一杯になると、グラスを鼻に近づけると紅茶やトリュフのような複雑みが感じられる。こうした複雑さを楽しむなら温度は高めの方が良さそう。
味わい
非常に滑らかなタンニンと豊富なミネラル感がワインの骨格を作り、カシスやカリカリ梅のような果実味と酸味があり、全体としてとてもエレガントな味わい。余韻には果実の甘みが舌に残りタンニンとミネラル感の苦味が引き締める。
ここのところAOCではないワインを飲むことが続いています。特に意識したものではなく、何となく(値段も踏まえて)選んでいる結果ですが、いわゆる格付けに縛られずに素晴らしいワインが作られていることを再発見しています。Niellucciuという品種はコルシカ島の土着品種だそうで初めて飲む品種ですが(※Nielluccio(コルシカ島)ならサンジョヴェーゼ・グロッソの分類に含まれ、かつNiullucciuをサンジョヴェーゼのシノニムと説明するウェブサイトもあり、はっきりしたことは分かりませんでした)、南の地方なのにパワフルさはなく冷涼な地方のワインのようなエレガントな仕上がりとなっていて驚きです。ワインショップで最後の1本でしたが、見つけたらリピートしたい一本。
ワインについて
ドメーヌの100%ニエルキオの新しいキュベで、樽で2年熟成させたワイン。PMGは「Pour Ma Gueule(わたしの口のために)」の略ですが、そのおかしな名前とは裏腹に、ドメーヌの中でも最も格調高いワインのひとつ。 ブラックベリーやカシスのフルーティーなアロマに加え、スパイスや甘草の香りも感じられる。このエレガントなワインは、そのポテンシャルを十分に発揮するために、数年間は保存する必要がある。
テロワール:石灰岩と小石の土壌。
ブドウ栽培 : 有機農法とバイオダイナミクスの原則に則っています。
醸造:セラーでは、土着酵母を使用し、抽出しすぎない伝統的な醸造を行っています。収穫はできるだけ破砕しない。このワインは樽で24ヶ月間熟成されます。その後、無濾過で亜硫酸塩を抑えたワインになります。
(参考ホームページ ※ヴィンテージが異なります)
生産者について
グザヴィエ・ブラウジュは1998年、アニアンの偉大なテロワールに約10ヘクタールの畑を作り、テラッセ・デリースのドメーヌを設立しました。彼のブドウ畑にはカリニャン、ムールヴェードル、シラー、サンソーが植えられています。
彼は努力と情熱によって、原産地に忠実な本物のワインを造るために必要なすべての要素を揃えることに成功したのです。テラス・デリーズのワインは、すべて手摘みで収穫され、樹齢の高いブドウの木から、20~25hl/haという非常に少ないながらも凝縮した収量を得ています。
ワインは、この地域にとって例外的なフィネス、エレガンス、滑らかさ、フレッシュさ、アロマを備えています...。IGPヴァン・ド・ペイ・ド・レローのラベルが貼られたヴィンテージはすべて、テロワールのアイデンティティを主張し、ブドウ品種の本質的な品質を明らかにするために単一品種であるという特殊性を持つものもあります。注目のドメーヌです。
(参考ホームページ)