【ワインの記録】Verdesse 2021, Domaine des Rutissons
概要
生産地:フランス・サヴォワ地方(IGP Isére)
生産者:Domaine des Rutissons
ヴィンテージ:2021年
品種:ヴェルデス(verdesse)100%
価格:20ユーロ
開けた日:2023年2月25日
外観
落ち着きのあるレモンイエローで麦わら色のニュアンスが入る。粘性は中程度。
香り
抜栓したてはパイナップルの缶詰のようなトロピカルな香りが強く立ち、そこにレモンやライムといった柑橘系の香りが加わる。2日目はパイナップルのようなトロピカルな香りは落ち着き(同じパイナップルでも生の芯の部分に近いか)、レモンの香りとともに酵母の香りや石灰岩の香りがしてくる。
味わい
伸びやかな酸味としっかりしたミネラルが感じられる。果実味は完熟したレモンやパイナップルの芯の部分。余韻は酸味とミネラル感が支配的。
2月25日に、アヌシーという湖が美しい街を訪れた時にそこのワインショップで話を聞いて購入しました。Verdesseという品種のワインは初めていただきますが、新しい品種との出会いは、自分の中のワインの地平を広げてくれることが多く、いつもワクワクします。このワインも、開けた瞬間に香り立つアロマっティックさ、それを支える厳格な酸味とミネラル感、シュール・リーがもたらす複雑味と、見どころ(味わいどころ)が多いもので”当たり”でした。サヴォワという場所の気候と土壌に根差した土着品種、発見でした!
生産者のコメント
ボトル裏の解説
La verdesse est le cépage blanc emblématique des coteaux du grésivaudan, en Isére. Cultivé historiquement sur le domaine, il est parfaitement adapté aux éboulis calcaires de la chartreuse. Ce cépage autochtone et rare donne des vins fins souvent puissants, vifs et complexes, aux notes d’agrumes, dans son jeune âge et de bonne garde. (概要:ヴェルデスは、イゼールのグレジヴォーダン丘陵地帯を代表する白ブドウ品種です。歴史的にドメーヌで栽培されており、シャルトルーズの石灰岩の崖に完璧に適応しています。この土着の希少な品種は、若いうちは力強く、生き生きとして複雑な柑橘系の香りを持つ上質なワインを生み出しますが、熟成のポテンシャルも高いです。)
Verdesseという品種について
ヴェルデスは、フランス東部のイゼール県が原産の白っぽい緑色の古くからある品種だが、あまり知られていない。現在では、ビュジェとサヴォワのAOCに属する地域にほぼ限定されています。通常はブレンドされますが、ヴェルデスは単一品種のワインとして造られることもあり、その場合はIGPに属します。サヴォワのアビームAOCで造られるスティルワインとスパークリングワインには、マイナーなブレンド成分としてのみ(10%以下)認められています。
ヴェルデスの木は、小から中くらいの大きさの円錐形のブドウの房をつけます。ジューシーな果実は小から中くらいの大きさで、ボトリティスに強い(ただし、うどんこ病とべと病にはかなり弱い)。粘土や石灰質の土壌でよく育ち、サヴォワのような山岳地帯によく合う品種です。
ヴェルデスのワインは高品質で、アルコール度数が高いため、口当たりが良いのが特徴です。香り高く、生き生きとしていて、緑や花のようなニュアンスも感じられます。このような魅力的な品質にもかかわらず、ヴェルデスは単独で輝くよりも、他の品種とブレンドされるのが一般的です。よくブレンドされるのは、ジャックル、アリゴテ、アルテッセ、シャルドネ、マルサンヌ(あまり使われません)です。(参考)