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旅の記:2023年11月のツアー⑦宝福寺・雪舟誕生の地(岡山県総社市)

【旅の記:2023年11月のツアー⑦宝福寺】

11月は新潟県長岡市のツアーから東京に戻り、改めて西国へのツアーへ。まずはすっかりなじみの県になった岡山は総社市にあります宝福寺から。
創建年代は不明ながら天台宗の僧・日輪を開祖と知る寺院であったが、鎌倉時代の貞永元年(1232年)に備中国出身の禅僧・純庵彗總によって禅寺に改められて、現在は臨済宗東福寺派の寺院でご本尊は虚空蔵菩薩となっています。
当時の天皇であった四条天皇が彗星に祟られ病気になっていが、順庵が祈祷すると快癒したということで、当寺は勅願寺となった。この時壇前に客星が落ち、星が落ちたところに井戸を掘って「千尺井」と名付けたことから、山号が「井山」になったという。
戦国時代には周辺戦国大名の争いに巻き込まれ、天正3年(1575年)には三村氏に味方したことで、毛利・宇喜多との戦火により三重塔を残しほとんどの伽藍を失った。
江戸時代初期に再興され、禅宗洋式七堂伽藍を備える本格的な禅師となった。

享保20年(1735年)再建の仏殿。
天井絵
雪舟の鼠

宝福寺は雪舟が少年時代に修業を行ったお寺で、有名な「雪舟の鼠」のエピソードのお寺でもあります。
絵を描くことが好きだっ雪舟は、修行にも身が入らず絵を描いてばかり。そのため禅師は雪舟を柱に縛りつけて反省を促がした。夕刻に様子を見に行くと逃げ出そうとする鼠を見つけ、捕まえようとしたが動くことはなかった。それはよく見ると床に描かれたもので、雪舟が流した涙を足の親指で描いたのだという。それ以来、禅師は雪舟が絵を描くことを咎めなかったとさ。

境内、いろいろなところに雪舟さんがいますが、すべて縛られてるってのがかわいそうでもありました(笑)
昭和3年(1928年)に建てられたという雪舟碑。
南北朝時代、永和2年(1376年)建立の三重塔(重文)
不動明王
唯一残る塔頭、般若院
素敵なお庭がありました。
四条天皇にとりついた客星が落ちた場所という井尺井
駐車場入り口にも縛られた雪舟さん

雪舟は応永27年(1420年)に備中国赤浜(現・岡山県総社)で武家の家に生まれたとされる。幼いころに近くの宝福寺に学び、10歳の頃に京都の相国寺に移って春林周藤に禅宗、そして天章周文に絵を学んだ。どちらも当時最高の師であった。享徳3年(1454年頃)周防国の守護大名大内教弘の庇護を受け周防国に移った。6月に周防の雪舟のアトリエ跡である雲谷庵を訪れているのでよかったらそちらを→【旅の記:2023年6月のツアー⑨雲谷庵】

こちら雪舟誕生の地
縛られていない雪舟さん!
画聖雪舟誕生碑。昭和14年(1939年)建立。






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