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シュンリの今日の禅語(3)

数年前から禅語に興味を持ち、禅語に関する本を読むようになりました。
月に数回、気になった禅語を紹介しています。

○今日の禅語

前後際断(ぜんごさいだん)

私たちには必ず明日という日がやってくるのでしょうか。人生とは、何が待ち受けているかわかりません。突然の災難によって命が奪われることだってある。明日にも大きな病が見つかることもある。だからこと、この一瞬を絶対的なものとしてとらえることが大事なのです。
「人生をシンプルにする 禅の言葉/桝野俊明」から

禅では人生は一本の線ではなく、いくつもの点が結ばれたもの。今という瞬間という点がつながった先に明日があり、未来は現在の延長線上にあるものではない
という考え方。生きている今日という日を大事にしなければならない。

人生は理不尽なことが起こります。8年前に他界した妻もその5年ほど前に突然病気となり、それからの人生が大きく変わりました。従兄弟も雪山で遭難して亡くなりました。人生は突然、病気・事故・事件が襲ってくることがあります。

「一寸先は闇」という諺がありますが、自分は身近な人のそのような運命を見てきて、人生はたった一度きりで何があるかわからないということを思い知りました。
今日、いま生きているこの瞬間を大事にする。それを続けていく。という禅の精神に強く共感しています。

家族・友人・職場の人たちなどの関わり、趣味、勉強、食事、あらゆることが明日も100%できるという保証はないのです。「やりたい時に、やれる時に、やらなきゃいけない時に、やる」ことを大事にしていきたいと思っています。

自分は、これまで生きてきた時間と同じ年月を生きることは不可能で、いいところ半分でしょう。もしかしたら、あと1年、半年、1か月、1日かもしれない。

過去に捉われてくよくよ悩んだり、将来を憂いて不安になることは、決して無くなりはしないが、“もうそういうことは忘れて、置いといて、いまこの時間を大切にしよう“と開き直って生きている日々が増えたような気がしています。

コロナ禍のこの2年間も誰が想像していたでしょうか?理不尽で不自由な毎日ですが、こんな状況でも“生きていられるこの瞬間を大事にしていくしかない“のではないでしょうか。

#禅語 #マインドフルネス #心のありよう  

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