キャリアで悩んだ時は「計画された偶発性」で考えよう!
こんにちは。
キャリアコンサルタントKです。
今日は「計画された偶発性」という話をしていきます。
「計画」された「偶発性」とは?
『計画された偶発性』は1999年にクランボルツという人物が発表した理論です。
計画された偶発性 = プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)として発表された理論は、その後、ハップンスタンス・ラーニング・セオリー(Happenstance Learning Theory)と名称が変わります。
さて、「計画された偶発性」と聞いてまず気になるのは、
偶発性は計画されるものではないのではないか?という、ある種の “矛盾” のようなものです。
辞書で調べると、
計画:物事を行うために、その方法・手順などを筋道を立てて企てること。偶発(性):思いがけず生じること。 必然的でなく偶発的に発生する性質のこと。
「計画したもの・ことは『偶発』とは言わないのではないか?」とツッコミたくなりますよね。
しかし “ここに” クランボルツの理論の特徴があります。
まずはこの理論を考えるに至ったクランボルツのキッカケを紹介します。
クランボルツと心理学の出会いは「偶然」だった
クランボルツが心理学を専攻することになった経緯は「偶然の産物」でした。
クランボルツは、自分のテニスのコーチが「たまたま」心理学の教授で、コーチから心理学をすすめられたことがキッカケで心理学の道に進みます。
「たられば」で話をするのであれば、クランボルツがそのコーチと出会わなければ、クランボルツは心理学の道に進まなかったかもしれませんし、心理学の道に進まなければ、彼が「計画された偶発性」の理論を発表することはなかったでしょう。
さて、このエピソードを知った方からは「後から振り返れば偶然なんてたくさんある」「偶然は偶然であって、そんな偶然を頼りにキャリアを考えることはできない」という反論の声が聞こえてきそうです。
そこで、クランボルツは自身だけではなく、他者のキャリアに関わる偶然を収集し検証を行いました。
そして、あることを発見します。
①人のキャリアにおいて、良い影響を及ぼす「偶然」が多数訪れていること
②「単なる偶然の出来事」で済ませている人がいる一方で、そうではなく「予期せぬ出来事を好機へとつなげる行動を取る人」がいること
具体的な事例で説明します。
たとえばnoteを書いている人であれば、「自分の文章や考えをいつか本にして出版したい」と思っている人も多いと思います📗
では、
『本の出版をしませんか?』というメールが “今” あなたの元に届いたら、その場で「YES」と即答できますか?
多くの人は、いざその状況になったら、前向きに考えつつも「悩む」のではないでしょうか。
そして、明日、返信をした時には時すでに遅し。
「あいにく、別の方に出版をしていただくことになりました」という担当者からの返答になるかもしれません。
では、「その場でYESと答えることができるか否か」を分ける要因は何か?
一言でいえば「準備ができていたか否か」です。
・なんとなく「本を出版をしたいなー」と思っていた人
・「本を出版したい!」と思い、ネタ集めや文章を書くトレーニングをしていた人
その「準備の差」が「即答ができたか否か」を分け、「本の出版」が叶う・叶わないを分けることになります。
偶然をつかむ準備ができているか?
クランボルツは『計画された偶発性』の中で、偶然をつかむこと、そのための準備の大切さを説いています。
社会には個人のキャリアにとって有益な出会いや出来事が溢れているにも関わらず、それに気づいていないだけである。
日頃から準備や学習をして、小さな変化に注意を向けて行動ができていれば、「偶然の出来事」を自らの好機としてとらえて、つかむことができる。
この好機が実り、キャリアで何かを成し遂げた後から振り返れば、「その出来事」が、まるで自分のために「計画された偶然」のように思える。
つまり「計画された偶発性」とは、「未来の偶発性を計画する」のではなく、訪れた偶然をつかみ、後から振り返った時の「計画された偶発性(であった)」いう意味です。
偶然を好機にするためのスキル
クランボルツは多くの人の「キャリア上の偶然」を調べた結果、「偶然の出来事をキャリアに活かすためのスキル」として以下の5つを挙げています。
好奇心:新しいもの・学びに前向きでいる
持続性:上手くいかないことがあっても続ける
柔軟性:変化をためらわない
楽観性:「できる」「やれる」と思う
冒険心:行動することを恐れない
訪れる偶然の機会は、必ずしもその時の自分にとって「ポジティブ」とは限りません。
「望まぬ人事異動」「意図せず試験の不合格」「まさかの大切な人との別れ」...など、大きな失望や悲しみが伴うこともあるでしょう。
しかし、上記の5つがあれば、一時の失望や悲しみがあったとしても、前に進むことができます。
そして、後から振り返れば自分にとって必要な出来事であった、それは自分のために「計画された偶発(性)」であったとすることができます。
未来を正確に予測することはできません。
だからこそ「予測する」のではなく、訪れた偶然の出来事を「好機ととらえる」ことができるよう、日々を過ごしてみましょう!
読んでくださった方に、好機となる偶然が訪れますように✨
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました❣️
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