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パラリンピック取材~こぼれ話 感染対策~

コロナ渦のなか行われた五輪。

メディアはプレイブックを守り、必ず感染対策を守らなければならない。

どう取材するかによっても変わるのだけれど、選手を近くで取材する記者の場合、4日に1度PCR検査をする。当然だが、競技場に入るときも、検温と消毒をすませてから入る。

簡単にPCRキットが提出できるように、各競技場に提出スポットが用意されている。そうじゃないと、出さない人も出てくるよなというぐらい、各会場は離れている。

コロナ前のパラリンピックの取材では、競技を終えた後に選手たちに話を聞けるミックスゾーンでは、希望する記者は普通に話が聞け、パラ期間中に、選手に個別取材をしたりと自由にできたが、今大会は違う。

取材した競技は事前予約。人気の取材はハイデマンドイベントとして、全員が取材できるわけではない。ミックスゾーンも人数制限がされていて、記者が多くなれば抽選だ。開会式も閉会式も半分のメディアしか入れない。

ミックスゾーンも、以前なら記者が団子状態になって選手の話を聞いていたが、記者同士、1メートルは間隔をあけなければいけない。選手とはさらに離れて、感染対策を行う。

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(写真 世界各地からメディアが集まるプレスセンター内)

メディア用のワークルームは各会場にあり、私が見る限り、外国人メディアはしっかりマスクをしている。たまに、鼻が出ている人がいるけど、

「ちょっと、鼻、出てるで!」とは、言えない(当たり前や)

イランのメディアに話を聞くと、母国では多くの人が感染して死者も増えてきているという。

「感染対策、厳しすぎるな。外国人は外出も禁止されてるねん。安全のためやからしゃーないけど(英語)」と不満そう。

ノリノリで話してくるイラン人ジャーナリストに、ほんまに守ってるんやろかと、「そうはいうても、買い物とか行ってないの?」と、しつこく聞いてみたが(信じなはれ)

「海外メディアは、来日後2週間は公共交通機関を使われへん。メディア専用のバスを使わなあかんねん。どこもいかれへんがな(なんで大阪弁)」という。

イギリスのメディアも同じことを言っていた。「ほかの国で行われてたら、こんなに厳しくでけへんで。日本やからできるんや(英語)」と。

私も、取材チームとのやり取りはすべて、ラインか電話。
偶然、会えば話すけれど、距離をとる。

夕飯は毎日、ホテルの部屋でレトルトやテイクアウトしたものを食べている。

取材するチーム(会社内)で、コロナ感染者になり濃厚接触者がでたら2週間隔離され、取材が全くできなくなってしまうから、みんな敏感なのだ。

メディアは、パラリンピックが始まる2週間前からOCHAというアプリに毎日、体温や体調を入力しなければならない。

入力を忘れていると「体温、入れなはれ」と、しつこくメールがやってくる。

わがチームの隊長からもPCR忘れてないか?と連絡がある。

どれだけ感染対策をしていても、安心安全とはいえないけれど、できることは全部やりたいと思う。

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(東京ビッグサイトにあるメディアプレスセンター)


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