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「ご安全に」

その言葉を知ったのは数年前のことだった。
Facebookで、同窓生のKさんが
「ご安全に」と書いていた。
なんだか不思議な感じのする言葉だった。
お大事に、でもないし
お元気で、でもない。

Facebookの投稿を追っていくと
仕事上での安全を願った言葉だと分かった。
Kさんは、鉄鋼業の会社で働いている。
鉄鋼業と言えば、ドロドロに真っ赤に溶けた鉄を扱い、生成していく。
大変な仕事で、まさに危険と隣り合わせだ。
工場の中のよく見える場所に「安全第一」の看板が貼ってある光景を連想させた。
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先日、御手洗育さんのnoteで
「ご安全に」と書かれていた。

育さんは息子さんとの会話でよく使う言葉だという。

興味が湧いてググってみると、こんなサイトを見つけた。

「ご安全に」は、その昔、ドイツの炭鉱夫たちの間で使われていた「ご無事で!(Gluckauf、グリュックアウフ)」という挨拶が由来とされています。
日本では昭和28年に住友金属工業で「ご安全に!」が使われ、その後鉄鋼業界を中心に広まり、関西電力でも声かけ運動として取り入れられるようになりました。
関西電力のホームページより

なるほど、鉄鋼業も電力業も安全第一を何よりも優先させなくてはいけない職場だ。
少しでも間違えれば、大変な事故につながってしまう。
だから、さまざまな職場で、安全第一を心に止める言葉として広がっていったのだろう。

この言葉は時間も身分を飛び越える。
朝でも昼でも夜でも。
上司に対しても部下に対しても使える。

「ご安全に」と呼びかけると
「ご安全に」と返ってくる。

お互いに安全で、今日の仕事を無事終わらせましょうと言う願いが感じられる。

なかなか味のある言葉だ。
安全だけではなく、思いやりの気持ちが感じられるのが良い。
今まで私はなじみがなかったが、ここぞと言う時に使おう。
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冒頭のKさんからメッセージをいただいた。ノートを見てくださったらしい。

安全という言葉の定義があります。
それは家を出た時と変わらない状態で家に帰ること。

社内ではメールの文頭、電話、会議の始まりに唱和することもあります。

最初は違和感がありましたが、お互いを思いやる大事なあいさつだと思って使っています
Kさんのメッセージより

実際に使っている方の言葉は説得力がある。
メールや電話や会議の始まりにも使えるとはまさに万能だ。

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かわいい動画を見つけた。
小さな男の子のおうちが「ご安全に」であふれている。
Kさんのおっしゃっていた「安全」の定義も踏まえている。家を出た時と変わらない状態で、家に戻ること。
それは私も長年、仕事に出かける夫に対して抱いてきた思いだ。

現在は私が外で働いているので、送り出される立場だ。
共働きだと、お互いがお互いに呼びかける?
(この動画の役割分担については、また別の機会で)

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今年もあとわずか。
あつこは明日が仕事納めだ。

そんな忙しい年末年始に
このノートを読んでくださっている
あなたに心を込めて、贈る言葉。

「ご安全に!」


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スタンドFMでもお話しする予定です。ただいま収録中。
トップ画像は、日本鉄鋼連盟のウェブサイトからお借りしました。

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あつこ (63) フワフワ文系妻 定年理科系夫 育て中
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