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なんのために、だれと働いているのか?

こんにちは、久我です。今回は改めて自分が仕事で大切にしている価値観を自問し、まとめてみました。

「あの目的達成のために、このプロセスを担っている」ことを意識する働き方


現在はウイングアーク1stで執行役員、マーケティング本部本部長を務めていますが、キャリアのスタートは営業部門からでした。営業とマーケティングではもちろん業務内容は異なりますが、大切にしてきたことや本質は常に同じでした。それは、「会社が事業を通じて何を成し遂げたいのか」という全体像を理解した上で、「だからこそ今、自分はこのプロセスを担っている」と把握して、役割をまっとうしてきたことです。ひとくちにマーケティングといっても、事業や事業によって成し遂げたいことによってどのような役割を担うのかは変わってきます。だから、「この会社で、この事業を成し遂げるために、このようなマーケティング活動を行っている」と把握した上で動くことが大切だと思うのです。

 
イソップの寓話に有名な『三人のレンガ職人』という話があります。

同じ場所でレンガを積んでいる三人のレンガ職人に何をしているのかを尋ねると、一人目は面倒くさそうに「見ての通りレンガを積んでいる」と答えます。二人目は「レンガを積んで壁をつくっている。この仕事の賃金のおかげで家族を養うことができている」と答えます。そして三人目は「歴史に残る教会の大聖堂をつくっている。多くの人の拠り所になる立派な場所をつくることができて光栄だ」と答えます。
これを会社員に置き換えると、一人目は目の前の業務をこなすだけで疲弊している社員、二人目は家族を養うために働いている社員、三人目は事業のミッションに意義を感じてやりがいを感じている社員……といったところでしょうか。私の場合は、三人目のレンガ職人に共感します。やはり目の前の数字だけを追っているだけでは楽しくない。事業の目的を達成するために働いている方が断然モチベーションが上がるからです。
 
思えば、会社に入ったときからこの考えでした。さかのぼれば、学生時代の文化祭でも同じようなことを考えていました。私のクラスの催しはお化け屋敷。準備前に「何をゴールに、お化け屋敷をつくるか」ということを決めることにしました。そして、「どうせ作るなら、お客さんが本気で怖がるお化け屋敷にしよう!」ということがゴールになりました。ゴールが明確だから、どんどんアイデアが出てきます。
「中途半端な暗さでは怖さは半減する。真っ暗にしよう」
「人間は左に曲がる習性があるから、あえて右に曲がる導線をつくろう」「お化け役は予想がつかない動きをしよう」
「校内で影響力ある人物に宣伝をしてもらおう」
それらをひとつひとつ実現していった結果、文化祭史上、過去最大の行列ができるほどの人気の催しとなりました。なにより、プロセスを通じてチームが一丸となっていたことが楽しかった!仕事でも同じです。ゴール=事業の目的を明確に意識した方が、そのプロセスを担うことに意義を感じられて、プロセス自体が楽しくなるはず。
 

社内にはライバルは必要ない!ともにミッションを成し遂げる仲間が必要だ


もうひとつ大切にしていることは、「仲間」の集合体としての組織をつくることです。
そもそも「仲間」とはなんでしょうか?私は、友達と仲間とは似ているようで異なると思っています。友達は仲がいいから一緒にいるもので、ただ一緒にいるだけで楽しい存在です。
でも対比として仲間を定義するとすれば、同じ目的を果たすために集まっている人たちです。会社内の同僚は、会社の事業を成し遂げるために集まった「仲間」。
だからこそ、社内にライバルは必要ないのです。全員が同じ目標に向かってスクラムしている仲間だと考えています。内で争うのは私にとってはもったいないことなのです。熱量の向かう先は顧客や社会、そういったものになっていた方がいい。
 
社内でも「自分にしか持っていない情報で立場を維持している人」は存在しているかもしれません。それを自分の存在意義としているため、そういう人は自分の持つナレッジを他の営業部員には共有しません。他の営業部員はライバルで、仲間だとは思っていないからです。これでは、組織は発展していきません。このような営業スタイルは昭和に置いていきましょう。
 
社内で有益なナレッジを共有しあうチームは強くなります。社内の知見が高まり顧客アプローチや提案価値が向上します。これらは競合他社にとっても優位性になり得ます。
 
「仲間」が結束した組織は強くなります。でも、その中でも気をつけるべきことはあります。多様性を確保することです。結束すればするほど社内の「仲間」内での価値観が絶対的になってきてしまうことがあります。でも、社内の仲間から学べることには限界があります。だからこそ私は、社外のネットワークを大切にしてほしいとメンバーに伝えています。私自身、価値観が狭くならないよう自身でコミュニティを運営しており、社外の方との交流を通じた情報交換を積極的に行っており非常に有益な場となっています。また2ヶ月に1回程度、他社様とチーム間の交流会を行っています。10~15名程度で半日のプログラムですが、盛り上がりすぎて終わりが見えなくなるほど積極的に情報交換が行われます。

別の場所で同じようなテーマに挑んでいる方との繋がりは貴重です。 
社外でさまざまな人たちと交流して得た情報や価値観を、社内で共有して、自社のアップデートに繋げていく、そうやって多様性や柔軟性を欠くことのない強くしなやかな組織にしたいと考えています。
 
 
タイトルに戻りますが、
 
「なんのために、だれと働いているのか?」
 
この問いかけに、私が仕事を楽しむエッセンスが詰まっています。
つまり、
なんのために=事業の目的を達成するため
だれと=仲間と
働くこと。
 
それが私の仕事のポリシーです。

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