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美しい世界『君の名前で僕を呼んで』
1980年代のイタリアを舞台に、
17歳のエリオと24歳オリヴァーが織りなす
ひと夏の情熱的な恋の行方を、
美しい風景とともに描いたラブストーリー。
わたしは自分の初恋の瞬間を覚えている。
小学校前半の○○くんが好き、かっこいいとか
なんとなくの盛り上がりとは違い、
その時のわたしは10歳で箱庭を眺めるみたいに
「ああこれが恋ということか」と認識した。
10歳なので、認識して終わった。
17歳で認識していたらどうなっていただろう。
この映画では、歯が抜けかわる時のような疼きや痛さ、
心と体の衝動が一致するまで
その苦さと甘さが丁寧に描かれている。
夢で理想でファンタジー。
映画を見終わって
エレベーターで地上におりたとき、
映画の世界から現実に引き戻されて、
泣きたくなった。泣いて帰った。
悲しいとか感動したというものと少し違う。
エリオの人生をひととき体験したから出る
彼の涙の一部だったのか、
美しい映画の時間が終わる悲しみだったのか。
二度観たいけど、すぐには心がもたないと思う。
何年か経ったのちにまた観たい。
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