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青森と岩手 夏のおわり旅~2日目~

頭痛がほぼおさまってきたが、この日は雨。無理をせずのんびりとお昼前からレンタカーで久慈へ向かうことにする。

青森県八戸市から岩手県久慈市へ。一般道で。

八戸は思っていたより街だったが、少しずつ建物が少なくなり、岩手県に入る。

行く道で何度も『津波浸水区域です』と表示看板が出る。でも驚くことはなくて、そういった区域は本当に海に近いし谷間なのだ。地形として意外ではないが、看板に緊張はする。

久慈駅横の駐車場に停めて、あまちゃんハウスへ。地元の観光センターみたいな建物の中に、ファンアートやセットを再現したものが飾ってある。

雨の平日は人が少なくてあまちゃんハウスも少し暗くて、寂しい。細かい設定がすばらしかった舞台や登場人物のことを、セットを見て思い出す。寂しい。

地元料理の「まめぶ」専門店が近くにあったはずだが、閉店してしまっていた。

その代わりに道の駅に行ってみる。


まめぶ汁、漁師投げ込み丼。

あまちゃん放送時に渋谷のNHKへまめぶを食べに行ったが、やっぱり本場が美味しい。
おすましのけんちん汁にクルミと黒砂糖を包んだお団子が入っていて不思議な取り合わせでおいしい。漁師投げ込み丼という名の海鮮丼はなにも説明がいらない美味しさ。
大きな胃袋がほしい。

昼食をすませたらこの旅のハイライト、小袖海女センターへ移動である。そこまでは海沿いでカーブだらけの一車線・・・スリリング。
左手には雨で荒れた海。奇岩。
寂しい邦画のワンシーンだ、などと助手席のわたしはのんきにiPhoneでなんとか海と奇岩を撮ろうとする。


小袖海女センターの方々に
「灯台のほうに行くなら自己責任だからね!今日は波が高いからね!明日は海女さん潜るよ!」
と教えてもらい、雨の中すこし歩いてみる。
能年玲奈ちゃんが潜った海。
ジャンプした灯台。けっこう海深いんだ。
女優さんたちはなんでもやる。きれいな顔をして肝がすわっているんだ。


この日は気温16度。

足元のコンクリにはヒトデが貼りついていてポップだけど、顔をあげるとやっぱり灰色で寂しい日だった。

ずいぶん前におわったドラマのロケ地めぐりは、ふだんの温度が戻っている現地にファンが潜り込んでしまうこの時間×温度差がタイムスリップしているようで寂しくて良い。


そんなに寂しい寂しいと言うなよと烏賊が鳴いた。というのは嘘だけど、その晩はいった「ととや烏賊煎」という烏賊メインの居酒屋さんが水槽から烏賊をすくった時、烏賊はたしかにキュウと鳴いたのだった。
案外かわいい鳴き声に1%だけ食べるのかわいそうと思ったが、烏賊料理は最高に美味しかった。
イカ、ありがとう。

イカゴロ焼き
イカのワタが甘苦くてネギと合う

イカ飯は鯖の次に好きな食べ物なのでもう寿命が来ても惜しくはない夕食だった

せんべい汁はせんべいがへなへなしていて不思議で美味しい


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