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一点集中。|NETFLIX広告より|毎日日経#27

■NETFLIXの広告だった。

再生紙の上に無数の文字が並ぶ新聞を読み進めた中盤、
それまでとは正反対の一面真っ黒に一本の線。
響いた。唸った。

NETFLIXの広告だった

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新聞の広告を見るのは好きだ。
日経の広告は企業の本気を感じるものが多い。
毎日新聞は、なんか精力をつける薬みたいな広告が多くて嫌い。

毎日記事を読みながらも、自分の心に響いた広告にはチェックを入れるし、それがなぜ心に響いたのかを自分の心に尋ねるのは結構面白い。
そんなわけで今日、他のどんな記事よりも心に響いたのがこのNETFLIXの広告だったわけだ。

■どんな広告だったのか?

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シンプル&パワフル。力強く印象に残る広告。
動画のはじまりと終わりを表す「線」の中に人の心を動かす物語がある、という内容だ。
NETFLIXのキャッチコピー「ひとりじゃない、世界がある。」の世界を良く表しているのではないだろうか。
スマホの小さな画面、特に再生の「線」の中に、世界中のストーリーが詰まっているというのは、現代ならではの世界とのつながり方だよね。

■なぜ、心に響いたのか?

1.デザイン
2.一点集中
3.広告の意義

以上の3つにまとめられる。

1.デザイン=新聞全体を俯瞰した強コントラスト

前述の通り、新聞という一つの媒体を俯瞰したときに、
「白地に黒文字たくさん」 ▶ 「黒一面にごく少量の白文字」
のコントラストが鮮明に効いていて、人の目を惹き付けるには十分だった。

細かく言えば、黒地に少しの赤文字を載せるあたりNETFLIXカラーを表しているし、強気っぷりが前面に押し出されている。
動画=人生としたときに、まだ再生の道はじめ(1/7くらいまで)しか進んでないところにも、NETFLIXだけでなく読者一人ひとりの壮大なストーリーを想像させる。

2.一点集中=月曜の朝、力強さを読者の脳裏に鮮明に叩き込む

正直この広告を見て、非NETFLIXユーザの自分はNETFLIXに入ろうという気持ちには至らなかった。…ということが彼らの真の狙いなのかもしれない。
それは、日経新聞を読む社会の中でも真面目な層に対して、「NETFLIX」という会社の存在を強く知らしめるものだったのではなかろうか。

・日経に全面広告を打ち出せる
・GAFAMに負けない力強い企業である
・とにかくNETFLIXという名前を鮮明に叩き込まれやがれ

こんな気迫の表れだと思うと、凄い納得いく。
月曜の朝、少し気だるい日にビシッと入れてくるあたりも、一人ひとりの見方であることを伝える広告文の内容と合致しているなぁ。

3.広告の意義=結局は手段。相手にどう動いてほしいか?が大事。

広告って、本当に難しい。
新卒研修で広報部を体験したけど、誰かに何かを伝え、その人に一歩踏み出してもらうには本当に目を凝らし頭を使わないと達成できない。データでは取りづらい直感的な部分にアプローチをかけることも重要な要素だから、ターゲット層に心身ともになり切ることが大事。

でも、本当に大事なのは「広告は手段である」ということ。
目的と手段で言えば、広告を出すことは手段に過ぎない。
その背景には必ず強烈な目的が必要不可欠だ。

その広告を出して、相手に何を伝え、どう動いてほしいのか?
いやもっと言えば、相手にどう動いてほしいから、何を伝え、何を使うのか、という思考が大事だ。

若輩者ゆえ、資料作成のお願いが多々ある。
上司レビューの際には必ず「これを伝えることで水澤は相手にどう感じてほしいの?どう動いてほしいの?」と言われる。だいたいセットで「これを提案されて水澤なら心動く?行動したくなる?」と来る。

たいていの場合、ぐうの音も出ない。
いつの間にか、「資料を作成すること」が目的になってしまうんだよね。
これは本当に難しい。慣れと意識をどう保つかはいつも悩む。

でもこの思考を常に伝え続けてくれる上司には感謝しかない。
パワポも、ワードも、エクセルも、そしてプレゼンも。
対面も、ZOOMも電話もメールも、結局は手段でしかない

相手にどう動いてほしいか。
まず最初にその発想を浮かべること。

■終わりに

水澤、Twitter再開したのですが(よろしければフォローお願いします)、相手にどう動いてもらうか、どう感じてもらうか視点を加えて文章を作ってみようと思います。
単にアウトプットを出すのは簡単だけど、人に共感を抱いてもらうのは結構難しい。やりがいはある。

お読みいただきありがとうございました。

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