少し他人の目がどうでもよくなった話
2022年6月19日。日曜日のお昼時。
わたしはいつもの如く、Uber eatsをしていた。
日曜日は外出をせず家でゆっくりしようと思うからか、他の曜日よりも配達件数が多く、稼ぎやすい。
わたしは池袋から鬼子母神西参道を通り、雑司が谷の方へ配達に向かっていた。
すごく天気がいい日で、この路地がとても美しかった。
お昼の配達を終えて、夜の配達まで軽く休憩と日課の英語の勉強をしようと、池袋のマクドナルドに入った。
クーポンを使用し、いつものようにアイスコーヒーLサイズ120円と、今日は少し多く稼げたので、贅沢にポテトのLサイズ190円を注文した。
マクドナルドでは、radikoで前日に放送されたオードリーのオールナイトニッポンを聞いていた。ゲストには宇宙飛行士の野口聡一さんが来ていて、とても面白い。
あのいつもは無口で何も関心を示さない春日さんが、矢継ぎ早に野口さんに質問をし、若林さんにツッコまれていた
周りの友人たちはみんな働いていた。久しぶりに会うと「お前将来どうするつもりなの?」と言われた。
その言葉はひどく胸に突き刺さっていたが、「いやーほんとにどうしようね、やばいよねー」とか言いながら、と笑って誤魔化していた。
わたしは友人たちと会うのも徐々に億劫になり、会うのを避けるようになっていた。
あれから1年9ヶ月後。
私は今、モロッコにいる。
途中挫折しながらも、なんとか継続していた英語は、間違えだらけながらも、徐々に形になってきている。
現在はモロッコにいるので、フランス語と現地語にも取り組んでいる。
当時の友人や周りの人たちからは、「変わったね」や「すごいね」など、ありがたい言葉をかけてくれる人が増えた。
周りからの見え方は変わってきているようだ。
だが、私自身は1年9ヶ月前と、何も変わっていないように感じる。
精神的にも、人としても、特に変わったなと思うことはないし、自分を特別誇らしく思うことは一切ない。
自信なんてないままだし、将来への不安はいっこうになくならない。
きっと、そういうもんなんだろう。
それを理解して、少し気持ちが軽くなった。