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M&A|ビジネスDDのポイント/実務

今回はビジネスDD(BDD)についての記載である。コンサルタント的な分析手法はその道のプロに譲るとして、今回は金融系バックグラウンド(IBDやIBDからPEファンドに行った人)や事業会社の経営企画や投資担当者でBDDをいかに使いこなすか、もしくは自走して分析する際に役立つTipsを大まかに解説していく。


BDDでフォーカスすべき点

BDDで戦略コンサルに分析のスコープ(範囲)を決める時は、PEファンドの目線で考えると投資テーシス(investment thesis)によるところが大きい。
投資テーシスはPEファンドで投資案件を検討する際に必ず設定されるもので社内の投資メモ作成時にもどのようなテーシスがあるか(投資する際にどのような妙味があるか、投資する価値は何にあるかという点の分析)を記載する。
BDDでは投資テーシスがどのようなものかを固めてから分析上のフォーカスポイントを見定めるのが通常である。以下では一般的なPEファンドでの投資でフォーカスされるBDD上のポイントについて記載していく

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