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天国の父に捧げる同一大会3連覇達成、スティーブ・ストリッカー

 今年1月に、最愛の父親が天国に旅立ってしまったスティーブ・ストリッカー。これまでPGAチャンピオンズツアーで17勝を挙げてきましたが、今年はこれまで未勝利でした。
 前年まで連覇している得意の大会、サンフォードインターナショナルに臨みましたが、2日目を終了して首位ミッチェル・ライトを3打差で追いかける最終日となりました。
 最終日首位のライトがスコアを崩す中、ベルンハルト・ランガー、アーニー・エルスなどがスコアを伸ばす中、ストリッカーもスコアを伸ばし8アンダーで先にホールアウト。
 リチャード・グリーンも最終18H(Par4)でバーディーを奪いストリッカーに並び、勝敗はプレーオフに持ち込まれました。

 最終18Hを繰り返しプレーする形式のプレーオフも4回目、ストリッカーが放ったセカンドショットがグリーンを大きく外してしまうと誰もが思った瞬間、勢いよくボールがピンの”芯”に当たり60cm位につけるスーパーショットとなりました。

 これに対しグリーンも長いバーディーパットを決めに行きますが、これを外し万事休す。

 ストリッカーはこの短いバーディーパットを決め、大会3連覇を達成しました(本大会は4勝目)。

 チャンピオンズツアーで同一大会3連覇を達成したのはジャック・ニクラス、ヘール・アーウィン、ランガーに次ぐ4人目の快挙となりました。
 更にレギュラーツアーでも2009年から2011年までジョンディアクラシックを3連覇したことのあるストリッカー。
 レギュラーツアーでもチャンピオンズツアーでも同一大会を3連覇したことのある初めての選手になりました。
 今年これまでチャンピオンズツアーで優勝がなく、2018年からチャンピオンズツアーに参戦してからは優勝なしのシーズンは一度もなかったストリッカー。
 だんだん試合数が少なくなり、このまま優勝なしのシーズンになってもおかしくなかったときに”天国の父親”からの贈り物に感謝したことでしょう。
 優勝インタビューでも父親のことを思い、涙ぐんで話していたのが印象に残りました。
 レギュラー時代ではメジャーに縁がなかったのも、チャンピオンズツアーではすでに3つタイトルを獲得し、残るは全英シニアオープンを残すのみ。
 今度は”シニアグランドスラム”の一報を天国に届けたいでしょう。

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