パリ五輪 女子ゴルフ競技
1.日程及び会場
〇日程 2024年8月1日~4日
〇会場 ルゴルフナショナル(フランス)
〇全長 6374Y(Par72)
2.結果
金 リディア・コ(ニュージーランド)
銀 エスター・ヘンゼライト(ドイツ)
銅 リン・シユ(中国)
3.男女通じて初のゴルフ競技メダルコンプリート、そしてLPGA殿堂入りも達成、リディア・コ(ニュージーランド)
第3ラウンドを終え、9アンダーの首位タイからスタートしたリディア・コが、4バーディー1ボギー1ダブルボギーの1アンダー70で最終ラウンドを回り、トータル10アンダーで金メダルを獲得しました。
16年リオ五輪で銀メダル、20年東京五輪で銅メダルを獲得したのに続きすべてのメダルを獲得。五輪ゴルフ競技3大会で”メダルコンプリート”を男女通じ初めて達成した選手になりました。
〇崩れかかっても平静に
前半を終え11アンダーに達し、2位に3打差をつけて一人快走を続けてきたコ、しかし13H(Par4)で試練が訪れました。
セカンドショットがグリーン手前の池に入れダブルボギー、快走劇が一気に混沌状態になったのですが、そこは世界の舞台で百戦錬磨のコ。
1打差でヘンゼライトが先にホールアウトしましたが、その後は冷静に対応し最終18H(Par5)でセカンドショットをレイアップしバーディーを奪い、栄冠に輝きました。
〇LPGA殿堂入りにふさわしい、コの戦歴
LPGAツアー(米女子プロゴルフツアー)に殿堂があり、生涯成績をポイントに換算し27ポイント以上獲得すれば晴れて殿堂入りとなります。
ツアー優勝や金メダル獲得で1ポイント、メジャー優勝で2ポイント、最優秀選手と年間平均ストローク1位で1ポイント与えられます。
また殿堂入りの条件で、最優秀選手と平均ストローク1位共に最低1度はならなくてはなりません。
LPGAツアー20勝(内メジャー2勝)、最優秀選手に2度、平均ストローク1位に2度輝いており、そしてパリ五輪金メダル獲得で必要の27ポイントに到達。
ロレーナ・オチョア(メキシコ)以来35人目の殿堂入りとなりました。
4.壮絶のメダル争い
その他2つのメダル争いも壮絶でした。
2アンダーからスタートしたヘンゼライトが、先に回る選手の”特権”を生かし7バーディー1ボギーの6アンダー65で先に終了、トータル8アンダーとして後続組を待ち続けました。
最終組のローズ・チャン(米)とモルガン・メトロー(スイス)がスコアを崩しメダル争いから脱落。
4組前のハンナ・グリーン(オーストラリア)、エイミー・ヤン(韓国)がトータル6アンダーで先に上がり、メダル争いに入りました。
最終組の1つ前の組で回った山下美夢有(日本)も前半ダブルボギーがありながらも5アンダーにとどまり後半に入ります。
14H(Par5)、15H(Par4)で連続バーディーを奪い7アンダーとした16H(Par3)で落とし穴が待っていました。
ティーショットを池に入れてしまいこのホールダブルボギー。18Hでバーディーを奪うも6アンダーで一歩及びませんでした。
ネリー・コルダ(米国)とセリーヌ・ブティエ(フランス)のペアリングとなったリン・シユ。
グリーン、ヤン、山下、そしてビアンカ・パクダンカナン(フィリピン)と並ぶ6アンダーでリンが迎えた18H。
リンがきっちりバーディーを奪い、銅メダル争いを終結しました。
プレーが終了して約1時間後、銀メダルはヘンゼライトとなりました。