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2024PGAツアー トラベラーズ選手権


1.日程及び会場

〇日程 2024年6月20日~23日
〇会場 TPCリバーハイランズ(コネチカット州)
〇全長 6835Y(Par70)

2.結果

優勝 スコッティ・シェフラー   -22
  (今季6勝目、ツアー通算12勝目)

2  トム・キム         -22

T3 トム・ホギー        -20

T3 イム・ソンジェ       -20

T5 パトリック・キャントレー  -18

T5 トニー・フィナウ      -18

T5 ジャスティン・トーマス   -18

T5 アクシェイ・バティア    -18

3.シグネチャーイベント勝率5割達成、全米オープンのモヤモヤを一気に解消し再び晴れやかに、スコッティ・シェフラー

 一週間経てば、やはり元通りに王者が帰ってきました。
 3日目を終えて首位トム・キムを1打差で追いかけるスコッティ・シェフラーが、最終日5バーディーノーボギーの5アンダー67をマーク。
 トータル22アンダーでトム・キムとのプレーオフに入り、最初のホールでトム・キムがパーパットを外したのに対しシェフラーはパー。
 今季6勝目、そしてシグネチャーイベント8戦中4勝を挙げました。

〇全米オープンはすっかり忘れたかの表情

 先週の全米オープンでは4ラウンドともオーバーパーで終了。そして1ラウンド以上もバーディーを奪えなかったというフラストレーションがたまりまくりのシェフラー。
 それでも今週大会に入るとメレディス夫人、愛息・ベネット君と仲良くコースに入る姿がありました。

 ベビーカーを引く役目を自ら買って出ています。
 表情に余裕があったのか、いつも通りのショットやパットを繰り広げていました。

〇シグネチャーイベント勝率5割

 雑感にもまとめてはありますが、今年のシグネチャーイベント全8戦中において4戦で勝利を収めたシェフラー。
 ウェルズファーゴ選手権も第一子の出産間近ということで欠場したため、もし出場していたならばここでも勝ち、シグネチャーイベント5連勝という快挙を達成したでしょう。
 来年ひょっとしたら”シグネチャーイベントスラム(シグネチャーイベント全試合優勝)”が、キャリアグランドスラムよりも先に達成してしまうかもしれません。

〇タイガー以来の今季ツアー6勝目

 この勝利で今季6勝目を挙げたシェフラー。
 この40年で年間6勝(以上)を達成した選手はシェフラーを含め4人(他はビジェイ・シン、ニック・プライス、タイガー・ウッズ)。
 そして6月までに6勝を挙げた選手は、1962年のアーノルド・パーマー以来という最速のペース。
 これから欧州に戦いの舞台が移りますが、シェフラー旋風はまだ一向に衰えを見せることはありません。

4.シェフラーと同じ誕生日、ピザを食べ合う仲でプレーオフに負けるも復活の狼煙、トム・キム(キム・ジュヒョン)

 初日から首位を走り、このまま完全優勝(ワイアートゥワイアー)も見えて来たトム・キム。
 しかし追いかけてくるのが、同じ誕生日にお祝いでピザを食べ合ったシェフラーであり多少なりとも緊張があり、前日までのノーストレスのようにはいきませんでした。
 それでも最終18H(Par4)、第二打をピン手前3mにつけ絶好のバーディーチャンス。これをものにしてプレーオフへと持ち込みました。
 18Hのピン位置を変更して行われたプレーオフではパーを逃し、優勝はお預けにはなったものの、ここ最近登り調子になったのは好材料。
 アジア人最高の世界ランクを現在松山英樹に譲っていますが(最新のランクでは松山13位、トム・キム16位)、世界No.1が目標の彼にとってはまた奪い返したいところです。

5.雑感

〇シグネチャーイベント全結果

第1戦 ザ・セントリー
優勝 クリス・カーク

第2戦 AT&Tペブルビーチプロアマ
優勝 ウィンダム・クラーク(54H短縮)

第3戦 ジェネシスインビテーショナル
優勝 松山英樹

第4戦 アーノルド・パーマーインビテーショナル
優勝 スコッティ・シェフラー

第5戦 RBCヘリテージ
優勝 スコッティ・シェフラー

第6戦 ウェルズファーゴ選手権
優勝 ロリー・マキロイ

第7戦 ザ・メモリアルトーナメント
優勝 スコッティ・シェフラー

第8戦 トラベラーズ選手権
優勝 スコッティ・シェフラー

〇メモリアルトーナメント日程変更、メモリアルデーの週に開催

 先日メモリアルトーナメントの日程が、メモリアルデー(5月最終月曜)の1週後になっていること、そして翌週が全米オープンになっていることで選手のパフォーマンスが発揮されない、そしてメモリアルトーナメント自体が目立たないことを大会ホストのニクラウスから指摘されたこともあり、来年の日程はこれまで通りメモリアルデーの週にトーナメントを開催することになりました。

〇キャメロン・ヤング、PGAツアー12人目(13例目)のスコア50台を達成

 大会3日目、キャメロンヤングが2イーグル7バーディーの11アンダー59をマークし、PGAツアー13例目のスコア50台を達成しました。
 12人目の記録達成者です。

 4年前にザ・ノーザントラスト(現・ジェネシスインビテーショナル)でシェフラーが59を達成して以来です。
 1ラウンドツアー最少ストロークは、2016年のこの大会でジム・フューリックが出した58です。
 そしてフューリックは、PGAツアーで唯一スコア50台を2度記録しています。

6.許されない行為、環境活動家によるデモ

 せっかくの好勝負を、完全に水を差す格好となりました。 
 最終組が最終ホールのグリーンに上がってこようとしたとき、ギャラリーに紛れ込んでいた環境活動家たち(石油使用反対)が”デモ”を起こし、グリーンやバンカーにスプレーを吹き付け、大きな騒ぎになりました。
 グリーンにスプレーの跡が残るという、コース関係者などに多大な迷惑をかけました。
 近年環境活動家たちが、世界中の著名な絵画や建造物などにスプレーを吹きかけるという行為が報道されていますが、まさかPGAツアーの試合で起こるとは思いもしませんでした。
 次戦からはギャラリーの警備も強化されることは必至でしょうし、何より安全で楽しくPGAツアー観戦をしたいものです。


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