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日記(2024/11/22)

子どもの頃を思い出していた。

きらきらしたものが好きだった。人よりよく夢を見ていた。日本語吹き替えビデオ版の『美女と野獣』を何度も繰り返し見た。さっきまた見てみたら、やっぱり夜空が綺麗だった。青と黒のあいだ、昨日か一昨日かの日記にも書いた気がするけど、そういう色が好きなんだろう。そのまま瓶に閉じ込めておきたい、そんな夜空に幾つかのきらきらが浮かんでいる。そういう世界。

そういう世界を見つけるために散歩が好きになった。あるいは、散歩をしていると、そういう世界と繋がっていた頃の自分を思い出すことができた。季節の変わり目は世界のきらきらが瞬く時間。星々が動き出す時間。景色を眺めているだけで、世界の方から輝きを与えてくれる。だから明日は散歩に出よう。

ずっと前から薦められていたアニメ『君に届け』の第一話を見た。自主的に1クール以上あるアニメを見始めたのはいつぶりだろうか。少し嬉しい。内容はすごくよくて、数年前に『やがて君になる』の一話を見たときと同じくらいの衝撃。あたたかい、水彩画風の絵柄で、特に背景画が美しい。包まれるようなあたたかさ。主人公の女の子と、その子が好きな男の子。二人とも本当に素直で、そのことの大切さをあらためて考えさせられる。言えば伝わるという単純な教訓ではなく、伝えるために言うことの大変さと尊さ。人間関係が上手にできないとき、理解してもらえないことを悲観するだけではなくて、「苦手だけどさてどうするか」と素直に丁寧に考えてみる。こういう作品は少なくなってきたからこそ、大切にしたい。暇なときに少しずつ見ていこう。

今日と明日は少し寂しくなる予報なので、できるだけ小さくてあたたかい飲み物を飲もう。そういう微妙な調整を忘れずに。

『ダンス・ダンス・ダンス』も少しずつ読んでいる。「前期の村上作品は相対主義的だ(そして後期でそれを反省した)」という話を聞いたことがあったが、その意味が少しずつわかってきた。起こることすべて「考え方の違いだ」と捉える主人公はそのシンボルで、そういう意味では私と似ていないかもしれない。どうだろうか。自分ではわからない。

今夜は日本酒。小さくてあたたかいものの一つ。でもまだ飲まない。少し眠くなってきたら一気に飲もう。思ったよりずっと寒い。おやすみなさい。

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