【ニブセキの息子】いわゆる「手帳」をもらうことについて
息子2歳は、世間で言われるところの「療育手帳」の交付を受けている。これは、主に知能の発達に遅れがみられる子どもに対して自治体が認定をして、交付をするもの。程度に応じてランク付けがあり、それに従い、言ってしまえばさまざまな優遇を受けることができる。
小児病院からは、交付を勧められていた
息子は立位や歩行に難があるが、脳みそ的にはあまり心配をしていない。しかし、病院では手帳の交付を勧められた。それは、単純な話、もらっておいた方が得をしますよということ。診断の結果、もらえなければもらえないでいいだろうし、とりあえずは申請してみてはとのことだった。
手帳があると便利
私たちも、申請に前向きだった。公営の駐車場や動物園など、無料で使える施設があったり、私の年末調整で息子が手帳の交付を受けていることによる控除も受けられる。公共交通も、無料だったり割引になったりするのだが、息子はそもそも無料の年齢なので、現時点ではあまり関係ない。
療育手帳の受け取り方
うちの自治体の場合は、自治体の療育センターに主治医からの紹介状を添えて申し込みをして、センターにいる医師の診察を受けて、手帳の判定をしてもらうことになっている。正直、主治医にさんざん見てもらってる上での診察なので、あんたにうちの子の何がわかる!とも思うのだが、仕組み上しかたがない。2歳の時点で、知能なんてちゃんと測れないでしょ…とも感じつつ、幼稚園の入園面接でありそうなカードの問題や口頭のやりとりに取り組んだ。
その結果、センターからは最も軽い程度の遅れがあるとして認定を受けた。認定は未来永劫というわけではなく、定期的に医師にみてもらう機会がある。息子の場合、次は5歳。そのときには認定を受けられなくなるかもしれないが、5歳までであっても、受けられるサービスがいろいろあるだけで、ありがたい。
交付を受けた時点から療育にも通い始める
手帳の交付を受けた結果、そのセンターでしている療育に週一回、通えるようになった。さらに、理学療法士さんがついてリハビリもしてくれるようになった。リハビリは訪問でもお願いをしているので、実質週二回。訪問とはまた違った刺激があり、息子は楽しみにしているようだ。
このように、療育センターにアクセスすることで、さまざまなサービスを追加で受けられるようになった。これが今年の年明けからのこと。スケジュールが入りすぎているなというときは電話でキャンセルすることもできるので、気楽だ。
「手帳」に前向きではない例もあるらしい
そんなわけで私たちは結構、気楽に手帳の交付を受けたのだが、手帳の交付イコール障害のお墨付きをもらった、みたいな感じで、申請をためらうケースもあるという。
確かに、療育手帳を見ると、こういう程度の遅れがあるということが、顔写真を添えて載せられている。ああ、うちの子は遅れがあるんだと、それを見て認識する場面もあるにはある。
でも、それは息子本人にとって何も関係がない。それよりも、受けられるサービスが増えたり、この子の世界が広がったりするなら、その方が良い。
使える仕組みは、なるべく使いたい。