
孤独感は年齢を重ねると高まるのか
2019年のクリスマスも終わってしまいましたが,クリスマスをひとりで過ごすことを「クリぼっち」って言うのですよね。
この言葉,いつ頃から使われるようになったのでしょうか。こういうときは,Google Trendsに聞いてみるのが良いですね!
2004年以降で「クリぼっち」を検索してみた結果をグラフに表すと,次のようになりました。
毎年グラフが上昇しているのは,クリスマスが近づくとこの言葉がよく検索されるからです。どうも,クリスマスシーズンの定番検索用語のひとつになっているみたいです。
そして,最初の山ができるのは,どうやら2010年の冬ごろでした。とりあえず,この言葉は広まってまだ10年も経っていないようですよ。
孤独と孤立
皆さんは普段の生活の中で孤独を感じることがありますか?
「孤独」というのは辞書によると,頼りになる人や心の通じ合う人がいなくてひとりぼっちで寂しい様子のことを指して言うようです。
似た言葉に「孤立」という言葉があります。こちらは,他から離れたり,仲間がいなかったりして,ひとりだけでいる状態のことを指すようです。
このように辞書の言葉を比べてみると,「孤立」は離れた状態だけを指すのに対して,「孤独」には感情が伴ってくることがわかります。「寂しい」という感情ですね。これは個人的な感覚ですので,こういう状況になったら必ず感じる,というものでもありません。人によっては,他の人から離れているのに孤独をあまり感じなかったり,集団の中にいるのに強く寂しい感覚を抱くことがあります。
年齢と孤独感
高齢者は孤独なイメージがあるかもしれません。そういう様子が話題になることもありますし,住宅街の中でもひとりで暮らす高齢の人たちの様子を目にする機会は増えていますからね。
では実際はどうなのでしょうか。高齢になると,孤独感は高まるのでしょうか。ドイツの研究ですが,この論文で確認してみましょう(Age differences in loneliness from late adolescence to oldest old age)。
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