
性格は脳波に関連するのか
突然ですが問題です。内向的な人と外向的な人,どちらのほうが脳の活動が活発だと言われているでしょうか。
A. 内向的な人
B. 外向的な人
ぜひ,考えてみてください。
内向性と外向性
パーソナリティと脳の活動については,イギリスのパーソナリティ心理学者ハンス・アイゼンクも触れていました。そして,アイゼンクのパーソナリティ理論と言えば,外向性と神経症傾向を軸にしたものです(もうひとつは精神病傾向)。
アイゼンクは,外向性の生物学的な説明が,脳内の上行性網様体賦活系と呼ばれる領域の覚醒の程度で説明できると主張しました。上行性網様体賦活系というのは,大脳新皮質の全体的な活動水準や覚醒の程度にかかわる部分なのだそうです。
そしてアイゼンクは,内向的な人々は慢性的に覚醒の水準が「高く」,外向的な人々は逆に覚醒の水準が「低い」と述べています。そして外向性が高い人は覚醒を求めるため,外部に刺激を求めにいく傾向があるという話です。
曖昧な結果
とはいえ,これまでの研究では,外向性と脳内の活動については,それほど明確な結果が出ているというわけでもなさそうです。そんな中でも,脳波のアルファ波と外向性とのあいだに関連がみられるという結果が報告されているようです。
一口に脳波と言ってもいくつかの種類がありますし,脳のどのあたりで測定されるものかによっても,その意味はずいぶん変わってきそうです。
また,アイゼンクの研究ではビッグ・ファイブ・パーソナリティの測定尺度は使われていませんので(アイゼンクはビッグ・ファイブ・パーソナリティに批判的でしたし),ちゃんとビッグ・ファイブ・パーソナリティを測定して脳波との関連を検討したらどうなるかという点も興味が湧きます。
脳波とビッグ・ファイブ
では実際に関連を検討したらどうなるのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(Personality traits and their association with resting brain activity)。
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日々是好日・心理学ノート
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