見出し画像

ネコのビッグ・ファイブ・パーソナリティ

ネコを飼った経験はありますか?私の実家には生まれた時から色々な動物が飼われていて,物心ついた時からネコも家にいました。

田舎の家ですし,もともと農家のような家でしたので隙間も多く,どれだけ戸締まりをしてもどこかから勝手に家を出入りしていました。家を取り壊す時,物置になっていた2階を掃除すると,おそらく飼っていたネコが獲物にしたのであろう小動物の痕跡があちこちにあったのを覚えています。ネコはネコで自由気ままに暮らしていたようで。

ネコの年齢

犬やネコが「人間で言えば何歳か」というのはよく言われることです。

猫の年齢を見分ける方法と猫の寿命について書かれた記事があります。その記事によると,生まれて半年で人間で言えば10歳,2年で24歳くらいになって,そのあとはだいたい1年で人間で言えば4歳換算で増えていくと考えれば良さそうです。15歳を超えると,本当に高齢になってくるようですが,今は栄養状態も良いですし環境も良いので,私が飼っていた頃よりも長生きするネコも多そうです。

ネコの性格

動物の性格の研究というのは,おそらく皆さんが思っているよりも多くの論文となって発表されています。人間以外の動物にどのような個体差があるのかを探していくことは,人間を理解する上でも重要な試みです。

たとえば,2017年に発表されたこの論文(The ‘Feline Five’: An exploration of personality in pet cats (Felis catus))では,オーストラリアとニュージーランドで飼われているネコを対象に,ネコのパーソナリティの構造を検討しています。

調査の対象になったのは,2802匹の飼い猫です。もちろん,相手はネコですので自分でアンケートに回答することはできません。そこで,それぞれのネコの飼い主がアンケートに答えています。

「飼い主がアンケートに答える」ということは,基準がバラバラなのでちゃんとそのネコの性格を測定できないのでは?という疑問はよくあるものです。そこでこれまでの研究では,1匹の動物を対象に複数の人間がパーソナリティを評価してどれくらい一致するかということも検討されてきています。もちろん,複数の評定者の印象が完全に一致するというわけではないのですが,完全にバラバラということもなく,ある程度評定は一致することが多いようです。

ネコのパーソナリティ構造

ここから先は

653字
【最初の月は無料です】心理学を中心とする有料noteを全て読むことができます。過去の有料記事も順次読めるようにしていく予定です。

日々是好日・心理学ノート

¥450 / 月 初月無料

【最初の月は無料です】毎日更新予定の有料記事を全て読むことができます。このマガジン購入者を対象に順次,過去の有料記事を読むことができるよう…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?