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【新刊紹介】『心理尺度構成の方法:基礎から実践まで』
2024年8月,新しい書籍,『心理尺度構成の方法:基礎から実践まで』が出版されます。今回の記事は,この本を紹介したいと思います。
心理尺度
心理尺度の作成は,心理学の研究を進める上でもいまや欠かせないものとなっています。それだけではなく,多くの企業も心理尺度を構成して,人材育成やマーケティングなど,現場で役立てようとしています。心理尺度を構成することは,現代の社会で広く必要とされている手続きなのです。
心理尺度を構成する際には,一定の手続きがあります。しかし,この手順で作成すれば,必ず作成できる,というわけでもありません。論文や書籍に書かれない「コツ」のようなものもあるのです。中にはトレードオフのような関係になっているところも多数あって,何度か作ってみないとコツがつかめない部分もあるように思うのです。
この本は,実際にこれまで心理尺度をつくってきた経験と,信頼性や妥当性の考え方,最低限必要な統計的な知識や手法,短縮版の尺度構成方法,臨床場面で使う際の注意点,そもそも心理尺度を作成して使用することはどのような意味をもつのか,実際の尺度構成の様子はどのようなものなのか,といったことについてまとめたものです。
なお,この本は心理尺度を構成する「心理尺度構成の方法」というタイトルの本ではありますが,手順を示した「マニュアル」ではありません。「このとおりに作成すれば,心理尺度ができあがる」という本ではありませんので,あしからず。
目次
amazonにも掲載されている目次を掲載します。それぞれの著者の皆さんに,よい原稿を書いていただきました。感謝申し上げます。
まえがき [小塩 真司]
1章 心理尺度とは何か [小塩 真司]
2章 心理尺度の形式 [松木 祐馬]
3章 心理尺度構成の手順 [橋本 泰央]
4章 心理尺度を用いた調査の実際 [吉野 伸哉]
5章 心理尺度における信頼性 [下司 忠大]
6章 心理尺度の妥当性 [三枝 高大]
7章 信頼性と妥当性の相互関係 [三枝 高大]
8章 心理尺度構成のための統計手法 [荘島 宏二郎]
9章 心理尺度の構造と得点化の方法 [下司 忠大]
10章 反応バイアスの検出と補正 [田崎 勝也]
11章 短縮版心理尺度の開発と意義 [阿部 晋吾]
12章 心理尺度構成を報告する際に考えるべきこと [仲嶺 真]
13章 臨床現場に役立つ心理尺度の特徴 [川崎 直樹]
14章 心理尺度の功罪 [小塩 真司]
15章 心理尺度開発の実例:オリジナル尺度
15.1 楽観・悲観性尺度 [外山 美樹]
15.2 生徒の教師に対する信頼感尺度 [中井 大介]
15.3 噓をつくことに対する認識尺度 [太幡 直也]
15.4 二次元レジリエンス要因尺度 [平野 真理]
16章 心理尺度開発の実例:翻訳版尺度
16.1 病理的自己愛目録日本語版(PNI-J) [川崎 直樹]
16.2 日本語版改訂非緩和共同性尺度 [萩原 千晶]
16.3 日本語版Big Five Inventory-2(BFI-2-J) [吉野 伸哉]
16.4 IPIP-IPC-J [橋本 泰央]
研究でも実践でも,心理尺度を作ることに興味がある,多くの方に手に取っていただければ幸いです。
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