完全主義と性格にはどんな関連があるのか

完全であろうとする気持ちは，どのような性格に関連するのでしょうか。とはいえ，完全であろうとすること自体が，性格のようなものだとも言えますけどね。

一口に完全主義といっても，いくつかのものがあります。

◎自己志向的完全主義：完全さを自分自身に求める
◎他者志向的完全主義：完全さを他の人々に求める
◎社会規定的完全主義：重要な他者から完全を求められる

自分の行動について非現実的な基準を設定することを自己志向的完全主義，他の人々の行動について非現実的な基準を設定して無理難題をいうことを他者思考的完全主義，そして誰かから非現実的な基準を設けられることを社会規定的完全主義と言うというわけです。

そしてこの中では，自己志向的完全主義と社会規定的完全主義が，個人の落ち込みや抑うつ傾向につながるということも指摘されています。

自己志向的完全主義

また，一口に自己志向的完全主義と言っても，中身はいくつかの側面に分かれます。たとえば，次のような分け方です。

◎高目標設置：自分に高い目標を設定すること
◎ミスへのとらわれ：自分の失敗を過剰に気にすること
◎行動疑念：自分の行動に漠然とした疑いを抱くこと
◎完全性欲求：秩序正しさを重視する傾向

また，社会規定的完全主義についても，親からの期待や親からの批判など，複数の内容で把握しようとすることがこれまでに試みられています。

“自己に求める完全主義”と抑うつ傾向および絶望感との関係

完全主義と性格

さて，そもそも完全主義は，ビッグ・ファイブ・パーソナリティとどのような関係を示すのでしょうか。この論文を見てみましょう（Multidimensional Perfectionism and the Big Five Personality Traits: A Meta–Analysis）。

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