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顔が広いと人より優位に立ちたくなる?

fWHR」という言葉を知っていますか?英語で“Facial Width to Height Ratio”で,つまり「顔の幅と高さの比」のことです。

Wikipediaにも項目が立てられています。

このfWHRなのですが,思春期における男性ホルモン(テストステロン)の量に関連しているのではないかと言われていまして,そこから暴力や攻撃性,そして支配性との関連も示唆されています。

つまり,「縦よりも横幅が広い顔の人ほど支配的」だというわけです。



支配的で攻撃的

fWHRの数値が支配性や攻撃性のシグナルになるという主張が行われたのは,2008年のことのようです。

その後,多くの研究で支配性や攻撃性,戦う傾向などとの関連が検討されてきています。また,メタ分析でもfWHRが支配性や攻撃性と弱いながらも有意な関連を示すということが報告されているようです。

でもその一方で,「関連はない」という研究も報告されていて,結果は一貫していません。

一貫しない理由

fWHRと攻撃性・支配性との関連が一貫しない理由としては,まず課題の内容が指摘されるそうです。顔の広さは挑戦的な課題の場面では支配性や攻撃性に関連が生じるのですが,中立的な文脈ではあまり関連が生じない傾向があるようです。

また,社会経済的地位によっても,顔の広さが支配性や攻撃性に関連するかどうかが変わってくる可能性があるそうです。社会経済的地位が低い場合,関連がより出てくる可能性があるそうです。

では,このあたりのことを考慮に入れて関連を検討したらどうなるでしょうか。この論文で確認してみましょう(Are facial width-to-height ratio, 2D:4D digit ratio and skeletal muscle mass related to men dominant behavior in the Chicken Game?)。

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