収束しない曲は耳に残りやすい？

アース・ウィンド・アンド・ファイアー（Earth, Wind & Fire）のSeptemberという曲を知っていますか？まずは聴いてみてください。

絶対にどこかで一度は耳にしている曲ではないでしょうか。

この曲について，『僕らはそれに抵抗できない』（ダイヤモンド社）の中で触れられていたのが気になりました。

僕らはそれに抵抗できない

収束しない

音楽のことはよくわからないのですが，この曲のコード進行はどこかで収束することがなく，いつまでも続いていくようなかたちになっているそうです。確かに曲の最後もフェードアウトしていきますし，「はい終わり」という結末がある曲ではないように聞こえます。

このような，収束しない曲というのはなんとなく記憶に残りやすく，いつまでも気になってしまう傾向があるそうです。

ツァイガルニク効果

心理学で言えば「ツァイガルニク効果」がよく知られています。

これは，達成が途中になっていたり，とちゅうで作業が中断されているもののほうがよく記憶に残る，という現象のことです。

もしかしたらこういった効果が影響を及ぼしているのかもしれません。

９月２１日

ちなみにこのSeptemberという曲，冒頭の歌詞はこんなふうになっています。

Do you remember? 21st night of September?

「9月21日を覚えているかい？」ですよね。

先ほどの本の中に書かれていたのですが，このおかげでアメリカでは9月21日に結婚するカップルが多いとか，9月21日は株価が上昇しやすいとか，さまざまな「9月21日効果」が見られるのだそうです。

ちなみに「September Effect」という言葉もあるのですが，これは

◎9月は株価が下がる

という効果（本当にそうなるかどうかはわかりませんが）を指しています。全体的に毎年，9月は株価が下がりがちだとよく言われるのですが，その中でも「9月21日」だけは上昇しやすいのでしょうか……もし毎年そうなら，予測して売買できそうですけどね。

この曲は？

さて，最近，私の耳について離れない曲と言えば，これです。Elton John & Dua Lipaの『Cold Heart (PNAU Remix)』という曲です。

もともとエルトン・ジョンの曲からメロディをとっていますので，なじみがあるから耳から離れないのかな……と思っていたのです。

でも，先ほどの本の内容を読んで「この曲も同じかもしれない」と思ったのでした。この曲も，「終わりが明確じゃない」のですよね。いつまでも続いていくような印象です。YouTubeのコメントを見ても「やめられない」と書いている人がたまにいます。

これもツァイガルニク効果なのかな？と思った出来事でした。