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ダジャレを好む人の特徴は?

日本語と同じように,英語でも「だじゃれ」というものはあるようです。たとえば……

◎A backward poet writes inverse.

という文章は,「inverse」と「in verse」が同音異義語になっていて,「後進の詩人は詩で書く」が「後進の詩人は逆算して書く」と,あとから詩を書く詩人が前のアイデアを盗んでいくようなニュアンスを持ちます。

ちなみに,ChatGPTに「英語のだじゃれをひとつ教えて」と言ったときの答えがこれです。

Why don't scientists trust atoms?
Because they make up everything.

ついでに,「何が面白いの?」と尋ねて,だじゃれを解説してもらいました。


……だそうです。

だじゃれ

だじゃれという言葉を辞書で引くと,「下手な洒落」とか「つまらない洒落」なんて書いてあるのですが,日本語の「駄」の文字がネガティブな意味を付け加えるのですよね。「駄」がつかない「洒落」だと,気の利いたことを言うことや,語呂合わせなどの意味になります。

これは,表面的に似た単語を使って,文章や句の中に多義的な意味に取ることができる曖昧さを作り出すことを指します。上手く使えば,とても賢く見せることもできますし,洗練された表現を生みだすことにもなります。

しかし一方で「オヤジギャグ」もこれですよね。まさに「駄洒落」という言葉が指すように,ネガティブに捉えられています。

だじゃれの特徴には,次の4点があるそうです。

◎無害な言語的難解さを伴う
◎不快な反応を引き起こすことが多い
◎聞き手を不快にさせる
◎言う側に優越感や創造性を伴わせる

だじゃれと性格

一口にだじゃれと言っても,その中身は多様です。ありきたりなものもありますし,なかなか人が考えつかないものもあるでしょう。自虐的なものもあれば攻撃的なものもあります。さまざまなだじゃれの使い方は,パーソナリティ特性に関連するのでしょうか。特にダーク・トライアドとブラックなジョークを中心に検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Pun-intentionally sadistic: Is punning a manifestation of everyday sadism?)。

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