円を描いて時間の意識を測る
円を描いて何かを測定する心理検査があるのをご存じでしょうか。まるで,心理ゲームのようですよね。でも,ちゃんと研究で用いられている,論文にも掲載されている手法です。
では,やってみましょうか。1枚の紙とペンを用意してください。そして,次の指示に従って,紙の上に円を描いてみましょう。
過去・現在・未来がそれぞれ円で表現されると仮定して,あなた自身の過去・現在・未来の関係について,あなたが感じていることを表すように3つの円を描いてください。異なる大きさの円を使っても構いませんし,重なっても重ならなくても構いません。描いたら,どの円が過去・現在・未来なのかがわかるように書き入れてください。
さて,どのような図を描いたでしょうか。
円の大きさ
描いた3つの円の大きさを比べてみてください。どの円が一番大きかったでしょうか。もしかしたら,まったく同じ大きさの3つの円を描いたかもしれません。
過去・現在・未来の3つの円の中で,一番大きな円を描いた時間が,あなたのなかで一番優位な時間です。どこに焦点をあてているか,ということが反映していると考えても良いかもしれません。
実際に研究の中では,過去を一番大きく描いた人よりも現在や未来を大きく描く人のほうが今現在を充実していると認識する傾向にあるようです。また,未来を大きく描く人は過去を大きく描く人よりも目標志向性が高くなったり,過去を大きく描く人は希望をあまり持っていなかったり,精神的な健康度も低い傾向にあるそうです。
円の重なり
では円の重なりは,何か意味があるのでしょうか。
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