ADHD傾向と性格の関連
近年,大人のADHD(注意欠陥多動性障害)についても,話題になることがあります。
目的のない動きをしたり感情が不安定になったり不要な発言をしたりする多動性や衝動性の問題が見られること,注意を持続することが難しかったりケアレスミスが多くなる不注意の特徴なども問題になります。
素朴な疑問として,こういったADHDは特定のパーソナリティ特性に関連するのかということが浮かびます。
実際にはどうなのでしょうか。
関連するのか
では実際に,ADHDの傾向はビッグ・ファイブ・パーソナリティに関連するのでしょうか。この論文を見てみましょう(Big Five dimensions and ADHD symptoms: Links between personality traits and clinical symptoms)。
調査は大規模に行われています。ミシガン州の大学生たち535名,デンバーの大学生たち293名,子どもがADHDと診断された両親とそうではない両親のミシガンでのサンプル142名,デンバーでのサンプル290名,カリフォルニアでのサンプル278名,ADHDと診断された若者たちのサンプル88名です。ADHDの傾向は,いくつかの質問紙やチェックリストで測定されています。
これらのサンプルを使いながら,多岐にわたる結果を報告しています。
その一部を紹介してみたいと思います。
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