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qnimaru
高齢者に対する偏見の東西
年齢に伴って,人の印象が変わることがあります。「最近の若者は」という若者に対する偏見もありますが,高齢者に対するものもあります。
特に最近は「高齢者に対する印象の歪み(バイアス)」も目立つようになってきた印象があります。それだけ社会が高齢化しているのかもしれません、年齢を重ねて外見が高齢になっていくと,それに伴って一定の認識の「構え」ができていきます。
たとえば「高齢者は気難しいのでは」「怒りっぽいのでは」「考えが硬いのでは」「柔軟性にけるのでは」……こういったイメージです。学生たちに聞いたときも,そのようなイメージを抱いている人が多そうな印象でした。
人間にとって避けられないことのひとつが「年齢を重ねること」なのですが,自分がやがてそうなるはずの高齢者に対して,どうもネガティブなイメージがつきまとってしまう傾向があるようです。
エイジズム
年齢に伴う偏見のことをエイジズムと言うことがあります。さまざまなところでこのエイジズム的な行動を見聞きすることができます。
そもそも褒め言葉として「若いですね」という表現を使うこと自体,年齢を重ねることに対してネガティブなイメージで捉えていることを意味しますよね。
年齢バイアスの文化差
大規模な調査に基づいて,世界中の年齢に伴うバイアスを比較した研究がありますので,見てみましょう。この論文です(Cross-Cultural Comparisons in Implicit and Explicit Age Bias)。
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