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抑うつ傾向と口のなかの健康状態との関連
口のなかの健康状態が悪くなると,身体全体の健康にも関係してくるという話も,ニュースなどで取り上げられて多くの人が知るようになってきているのではないでしょうか。
『歯周病の放置は認知症の危険も? 歯科医が解説する歯周病のリスク・全身疾患との関係 歯を失うだけでは済まない?』という記事もありました。歯周病を放置すると,認知症,狭心症,心筋梗塞,脳梗塞,誤嚥性肺炎などのリスクにつながる可能性があるとか。
口腔の健康状態
口のなかの健康状態は,健康問題にも関連するのですが,心理的な特徴にも関連すると考えられています。毎日しっかりと口のなかを清潔に保つことは,自己制御や自己コントロール,自尊感情,情緒的な問題,ネガティブな志向などにも関連するとされています。
何が原因で何が結果かという点は難しいところなのですが,口腔状態の悪さはネガティブな心身の状態に関連するという点で,社会的にも重要な問題です。
軽視
しかしながら,口のなかの健康状態は,直接的に生命を脅かすような問題ではないため,ほとんど注目されてこなかったという経緯もあるようです。
というところで,日枝神社には虫歯で歯が痛くて切腹して死んでしまった武士の話が残っていることを思い出しました。確かに,今のように歯科治療技術が発達していなかった時代で虫歯になってしまったら,我慢するしかないか……と思いました。
自尊感情
自分自身を評価の対象として,どれくらいポジティブ(ネガティブ)にとらえるかを自尊感情(self-esteem)といいます。口腔状態も自分自身の状態ですよね。
では,自尊感情は口のなかの健康に関連するのでしょうか。素朴な疑問ですが,関連を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Influence of depression and self-esteem on oral health-related quality of life in students)。
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