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慢性的な痛みをもつ若者たちの幸福
一般的に,3か月以上続いたり頻繁に再発したりする痛みのことを,慢性的な痛み(Chronic Pain;慢性疼痛)といいます。こういった慢性的な痛みは,なんらかの怪我や病気がきっかけとなって発症することもあれば,特に理由なく始まって,原因不明のまま続くこともあります。
痛み
痛みというのは厄介で,原因がわからなかったり治療が有効ではなかったりして,長期間続くこともあります。また,年齢にかかわらず広くみられ,子どもや若者であっても約11%から38%が慢性的な痛みの経験を報告するという調査結果もあるそうです。ただし,頭痛で8%から83%,筋骨格痛で4%~40%,腹痛で4%~53%と,ずいぶん大幅な開きがあります。
若者たちの一部は,痛みのために日常生活を苦しみながら生活しています。しかし,慢性的な痛みを抱えながらうまく日常生活に適応している人々も存在します。痛みの経験に前向きに適応したり,痛みの経験から成長したりしている人々もいるようです。
幸福
痛みを経験することは,成熟度や情緒の発達,成長が促される側面もあることが報告もあるようです。痛みに対処しようとすることで,問題解決能力が促される側面もあるという指摘もあります。
慢性的な痛み以外にも,若者たちががんなどの辛い逆境を経験することで,生活における優先順位の見直し,より親密な人間関係,精神性の向上,目的意識の向上を経験するという報告もあります。
慢性的な痛みを経験している若者たちは,幸福をどのように認識して経験しているのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(The perception, understanding and experience of flourishing in young people living with chronic pain: A Q-methodology study)。
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