世界中で子どもたちのポジティブな感情とウェルビーイングとの関連

ポジティブな心理的な特徴というのはひとつではなく，さまざまな要素がそれぞれ研究されています。

一般には「自己肯定感」と呼ばれていますが，心理学では「自尊感情（自尊心；self-esteem）」 として多くの研究が行われています。また，いわゆる「ポジティブ思考」と呼ばれるものに近い「楽観性（optimism）」，「やればできる」という言葉で表現されるのは「自己効力感（self-efficacy）」など，さまざまな研究があります。

一般的に言われる用語と，研究されている用語が一致していないので，論文を探すときには注意が必要です。

ポジティブ感情

快適で心地よいという感覚に代表される，望ましいと認識される感情の総称のことをポジティブ感情と言います。逆方向の感情はネガティブ感情なのですが，ポジティブ感情とネガティブ感情は，必ずしも真逆ではありません。ポジティブ感情の逆は「ポジティブな感情を抱かないこと」であり，ネガティブ感情の逆は「ネガティブな感情を抱かないこと」です。