音楽のゾクゾク感

体がブルっと震えることを英語でchillと言います。冷たいことやヒヤッとすること,風邪でブルブル震えることもchillなのですが,ガッカリするという意味もあったり,俗語で殺人という意味もあるようです。

さらには,chill outとなると心が落ち着くという意味の俗語になるとか。意味がぐるっと回った感じで面白いなと思いました。

ゾクッとする

音楽を聴いて,体がゾクッとしたことはありますか?

そういうゾクゾク感のことを「フリソン」というらしいのですが,英語で書くとfrissonです。この単語も,恐怖や喜びで体がゾクッとすることを表しています。

Wikipediaのフリソンのページには,鳥肌の写真が載っています。こういう反応のことだということですね。

音楽でゾクッとする

思い返してみると,若い頃は音楽を聴いてゾクッとするようなことはあったように思うのですが,ずいぶん長い間そういう感覚は無いように思います。

少し前に「音楽でゾクゾクして鳥肌が立つとき、脳では何が起きているのか?」という記事がありました。

映画や音楽でゾクッとする感覚を経験したことがある人は,だいたい半数から3分の2なのだそうです。

フリソンが起きているときはドーパミンが分泌されているとか,脳内の聴覚皮質と感覚を司る領域の結合が多いことで,聴覚が感覚を喚起させやすい可能性があるとか,そういったことが明らかにされてきているようです。

ゾクッとすることと性格

こういうゾクッとする感覚と性格との関連も検討されています。この論文(Aesthetic Chills as a Universal Marker of Openness to Experience)では,ビッグ・ファイブ・パーソナリティを測定する心理検査であるNEO-PI-Rの項目番号188番(“Sometimes when I am reading poetry or looking at a work of art, I feel a chill or wave of excitement.”)に注目しています。この項目の中に,「feel a chill」という表現がありますが,この項目はビッグ・ファイブ・パーソナリティの開放性を測定する項目です。

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