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食事を変えると幸福感は変化するのか

割引あり

精神的な幸福感は,次のような要素で構成されます。

◎心理的幸福:自己受容,他者とのポジティブな関係,自律性,生きがい,自己成長など
◎主観的幸福:生活満足度,ポジティブ感情の高さ,ネガティブ感情の低さなど
◎社会的幸福:社会的統合,社会的受容,社会貢献,社会的実現,社会的一貫性など

幸福感やウェルビーイングとされるものにはいくつかの枠組みがありますが,これらを高める要因にはどのようなものがあるのでしょうか。


食事

食事をとることは,精神的な幸福を高める可能性があります。これまでの研究でも,定期的に食事をとること,より多くのタンパク質を摂取すること,より多くの果物や野菜を摂取することなどは,より高い精神的健康につながることが示されています。また,超加工食品と呼ばれる食品群をとることは,精神的な不健康につながるようです。

他にも,全粒粉穀物や豆類,夏類,魚,白身肉,オリーブ油などの摂取量を基本とする地中海食など,特定のパターンの食事も,精神的健康とプラスの関連が報告されています。

健康的な食事

健康的な食事は,バランスのとれたエネルギー摂取たとえば身体活動によって消費される以上のエネルギーを摂取しないこととともに,糖分や脂肪や塩分の摂取を制限すること,十分なフルーツや野菜を摂取すること,豆類,ナッツ類,全粒粉の摂取などを行うこととされます。

健康的な食事は,気分や腸内細菌を改善し,炎症反応を抑制すると考えられます。このような健康につながる食生活は,精神面でも幸福につながる可能性が考えられます。

メタ分析

食生活を変化させることは,幸福感につながるのでしょうか。介入を行った研究をまとめたメタ分析が行われています。結果を確認してみましょう。こちらの論文を見てみましょう(A Systematic Review and Meta-analysis of the Effectiveness of Dietary Interventions to Enhance Mental Wellbeing in Emerging Adulthood)。

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