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血圧高めの人の性格の特徴

以前の職場の健康診断会場は研究室から少し歩いて行って,階段を上った2階でした。健康診断の日は決まっていて,だいたいその時間帯に集まって行っていました。

健康診断が始まって最初のほうに血圧を測定するコーナーが用意されているのですが,これが混雑するのです。なぜかというと,多くの人たちが2階まで階段を上がってきますので,すぐに高血圧の基準をオーバーしてしまうからです。

すると,「ギリギリですね。少し落ちついて深呼吸して,もう一度測定してみましょう」と言われて2回目の測定が始まります。すると,「今度は大丈夫です」と言われて血圧測定をクリアしていくのです。

大学ですから年配の先生も多いわけですし,階段で上った2階という場所が良くないということもあります。エレベーターもあったのですが,2階ですし......。そして「そんなに血圧というのは微妙な測定なの?」とも思いますよね。でも実際に,血圧の測定はとても微妙で,すこし状況が異なると簡単に上下してしまうことがあるようです。

ちなみに幸いなことに,私自身はいままで健康診断でも高血圧だと診断されたことはありません。もちろん「今のところは」ですけれども。

血圧と心理要因

血圧にはいろいろな要因が関係していると思うのですが,ストレスやその対処方法についても関連しそうですよね。ストレスフルな生活を続けていると,高血圧をもたらしそうだという先入観はあります。

では、本当に高血圧は心理要因に関連するのでしょうか。メタ分析で検討したこの論文(Elevated blood pressure and personality: a meta-analytic review)で確認してみましょう。

この研究では高血圧の人々の心理的な特徴をメタ分析で検討しています。まずは論文を探すところからですよね。「高血圧」を表すいくつかの英語のフレーズ(hypertension, high blood pressure, elevated blood pressure)と,この研究で注目する心理的な特徴である,パーソナリティや抑うつ,不安やストレスなどをキーワードにして,論文が検索されました。

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