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男性ホルモンは人を傷つける?

脳が男性ホルモンにさらされると,人は攻撃的になったり反社会的になったり,犯罪を犯す傾向が生じたり,といった影響が出ると言われています。こういう行動全体を「offending behavior」と言うそうですが,日本語だと犯罪行為?違法行為?日本語だとちょっと意味が狭いようにも感じますので,どういう日本語にしたらよいのかがちょっとよくわかりません。


テストステロン

男性ホルモンのひとつであるテストステロンですが,副腎や卵巣,特に精巣から身体に放出されます。とはいえ,そのまま脳に届くというわけでもなさそうです。

さらに,脳がよく発達する時期にテストステロンの影響を受けやすい,ということもあるようです。ひとつは出生前で,これは2D/4D(人差し指と薬指の長さの比率)の研究でも言われることですね。

また,出生直後の新生児から早期幼児期のころを「mini puberty」と呼ぶのですが,この時期にもテストステロンの脳への影響が見られるそうです。あとは,10代後半から成人期にかけての時期も影響が大きいようです。

何らかの形でテストステロンが脳に影響するなら,その個人差が行動にも影響すると言えるのでしょうか。

テストステロンと行動

では,実際に何かの関連が生じるのでしょうか。関連を検討した研究があるので見てみましょう。この論文です(Androgens and offending behavior: Evidence based on multiple self-reported measures of prenatal and general testosterone exposure)。

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