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パンデミック下で予防行為を行う人と行わない人の特徴

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が最初に明らかにされたのは,2019年12月のことでした。その後の全世界への影響は,本当に凄いものでしたね。こういった社会の変化を経験することも,貴重な経験でした。もうその瞬間,その当時の感覚というのは,二度と味わえないのではないでしょうか。

そして,そのような状況の中でも,私たちはそれなりに適応して,行動を変化させながらうまくやり過ごしていきます。そして,皆さん,ずいぶんもう慣れてしまっていますよね。どうでしょう,今でも手を洗って,しっかり消毒を続けていますか?

予防行為

パンデミックの中でも,あまり予防策をとらない人と,盛んに予防しようとする人との間には,個人差が存在します。社会的距離をとること,手指の衛生を保つこと,マスクを着用すること,行動の時間を制限すること,政府の指示に従うこと,外出を制限すること……この数年間で,私たちの行動は多く苦変化しているのですが,やはりそこには大きな個人差が存在します。

これまでにも,パーソナリティ特性とCOVID-19の予防行為との関連については検討されてきているのですが,その中でも,ビッグ・ファイブ・パーソナリティのうち開放性の位置づけについては,曖昧なのだそうです。そこで,開放性が関連しそうな認知能力についても合わせて検討した研究が行われています。認知能力が高い人のほうが,うまく予防行為をとるのでしょうか。では,こちらの論文を見てみましょう(Which profile of people tends to ignore preventive measures against COVID-19? The role of intelligence and the big five personality traits)。

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