セルフモニタリングできる生徒は成績も良いのか
学習を有効に進める一つの方法は,いまの自分自身の状況を把握して,目標との間の「差」を認識することです。最近話題の自己調整学習も,まさにそういったことですよね。
学ぶことに自分自身が能動的にかかわって,自分の認知活動や活動をコントロールしながら,目標へ向かっていく学習のやり方です。
セルフモニタリング
こういった学習を進めるためには,今の自分について理解して,自分を柔軟にコントロールしていくことが重要です。
ここで注目される概念のひとつが,セルフモニタリングです。セルフモニタリングとは,周囲の状況に合わせて自分の示し肩を柔軟に調整する傾向のことで,環境にあわせてより望ましい行動をするパーソナリティ特性のひとつとも捉えられています。なんといっても,この概念の提唱者であるスナイダーの本は『カメレオン人間の性格』ですからね。
学習場面
セルフモニタリングという概念そのものは,古くから心理学で研究されているものですが,学習の場面でも注目されているそうです。
では実際に,セルフモニタリングは,学業成績を高めることに関係するのでしょうか。過去の研究を集めてメタ分析を行うと,どれくらいの関連が見られるものなのでしょうか。
というわけで,実際にメタ分析を行っている,こちらの論文を見てみましょう(The effects of self-monitoring on strategy use and academic performance: A meta-analysis)。
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