ボーダーラインは何歳くらいで問題になるのか
割引あり
境界性パーソナリティ障害(パーソナリティ症,ボーダーライン・パーソナリティ症)は,パーソナリティの病理の中でも中心的な位置を占めるものです。問題も生じさせやすく,重篤な問題にもつながりやすい症状です。
ボーダーライン
境界性パーソナリティ症の特徴は,次のようなものとなります。
◎見捨てられるのではないかという恐れ
◎不安定な人間関係
◎自己イメージの不安定さ
◎衝動的な行動
◎自傷行為・自殺企図
◎気分の変動の大きさ
◎慢性的な虚無感
◎爆発的な怒り
◎ストレス下での疑心暗鬼や現実からの乖離
年齢
境界性パーソナリティは,年齢に関わるということもイメージとしてあります。特に青年期の時期は,境界性パーソナリティ症が問題になりやすいと言われます。
青年期に境界性パーソナリティの問題が顕在化すると,青年期の発達に問題となるリスクが増加します。社会生活に制限が障子,教育上も問題が生じ,仕事や課題に打ち込めなくなる危険性もあります。
おおよそ青年期後期に境界性パーソナリティが問題化し,その後は比較的安定するのでは亡いかともいわれますが,あまり明確なエビデンスはありません。
メタ分析
そこで,メタ分析の手法を用いて,境界性パーソナリティの年齢差を検討してみたらどうなるでしょうか。実際に,青年期の中で境界性パーソナリティのピークは見られるのでしょうか。この論文を見ていきましょう(Adolescence as a peak period of borderline personality features? A meta-analytic approach)。
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