鼻をほじるのは病気か習慣か
鼻をほじってしまう習慣は,なかなか直らないものです。いまのような状況になると,ウィルスを媒介してしまうひとつの要因が,このような習慣やクセではないでしょうか。なかなか,ついやってしまうことはやめられないものです。
「目や鼻を触る前に手洗いを!」と言われたりもします。うちの末っ子も,すぐに手を口にもっていくクセがあるので,「爪を噛んでもいいから手を洗ってからにしなさい!」と家族からさんざん言われる状況が続いています。
これを機にやめてくれると良いのですが。
rhinotillexomania
先日も記事にしたのですが,「鼻ほじりのクセ」を英単語1つで書くと,「rhinotillexomania」になるそうです。長すぎて,また発音とも結びつかないことから,まだスペルを完全に覚えることができていません。
そして,この記事で紹介した論文の中でも書かれているのですが,1日20回以上鼻ほじりをしてしまう割合は,約7〜8%,なのだそうです。
障害か習慣か
鼻をほじりすぎてしまうことは,何らかの精神疾患的な症候群を示しているのでしょうか,それともあくまでも通常範囲の「習慣」といえるものなのでしょうか。
というわけで,この研究を見てみましょう(Rhinotillexomania: psychiatric disorder or habit?)。
身体に関わる習慣に結びつく精神疾患にはいくつかのものがあります。たとえば,trichotillomania(トリコチロマニア)は抜毛症です。正常な毛を引き抜いてしまって,頭髪の一定範囲に脱毛部分ができてしまうこともあります。
また,onychophagiaは「爪噛み」のことです。これも子どもによく見られるクセなのですが,ひどくなるとそこから感染症に至る場合もあって要注意な習慣です。
というわけで,鼻ほじりもこれらのように疾患としても考えることができるのか,ということを検討しようとしているわけです。
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